2025-02-26

割合と比7。

 【 問題 】4~5年生向け

長男、長女、次男の3人は毎年両親からお年玉を次のルールでもらいます。

  • お年玉の総額は18000円
  • 3人の年齢比で18000円を分ける
  • 年齢比で計算して金額が整数にならない場合は小数第1位を四捨五入する

今年、長女は6000円をもらいました。5年前、長男は7200円をもらいました。

では、去年、次男はお年玉をいくらもらいましたか。

ただし、長男、長女、次男の今年の年齢は10歳以上18歳未満です。


【 解答 】

長女は毎年6000円もらうんだね。では、いきましょう。


今年の長女の年齢=①

今年の3人の年齢の和=③


これはいいね、6000円は18000円の1/3だから、長女の年齢=①とすれば3人の年齢の和=③となるね。


5年前の長女の年齢=①-5

5年前の3人の年齢の和=③-15


これもいいね、今年が①と③なんだから、それぞれに-5と-15をしたんだ。


①-5=(③-15)× 1/3


やっぱり5年前も長女は18000円×1/3=6000円をもらうんだね。

長女はいつも3人の年齢の平均てことになる。


長男=長女+▢

長女

次男=長女-▢


そう、長女はいつも3人の年齢の平均=3人の年齢は等差数列、てことだね。


5年前の長男=7200円

5年前の長女=6000円

5年前の次男=18000-(7200+6000)=4800円

⇒ 7200:6000:4800=6:5:4


5年前の3人の年齢比は6:5:4で、今年の3人は10歳以上18歳未満。

数字をあてはめて10歳以上18歳未満を確認してあげる。


5年前=6歳、5歳、4歳だとすると

今年の長男=11歳

今年の長女=10歳

今年の次男=9歳 ・・・ ✖


5年前=12歳、10歳、8歳だとすると

今年の長男=17歳

今年の長女=15歳

今年の次男=13歳


5年前=18歳、15歳、12歳だとすると

今年の長男=23歳 ・・・ ✖

今年の長女=20歳 ・・・ ✖

今年の次男=17歳


よって、今年の3人の年齢は


長男=17歳

長女=15歳

次男=13歳


と確定する。

できました☆


去年の長男=16歳

去年の長女=14歳

去年の次男=12歳

3人の年齢比

⇒ 16:14:12=8:7:6


去年の長男=18000円× 8/21=6857.1…=6857円

去年の長女=18000円× 7/21=6000円

去年の次男=18000円× 6/21=5142.8…=5143円


長女が常にいつも3人の年齢の平均=3人の年齢は等差数列、になってることを確認してね!


よって、答えは5143円となる。


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2025-02-21

割合と比6(ベン図)。

 【 問題 】4年生向け

K中学校の新入生180人に算数と国語の好き嫌いアンケートを実施したところ、以下のようになりました。

  • 国語が好きな子は、算数が好きな子の1.6倍の人数。
  • 国語は好きだけど算数は嫌いな子は、算数は好きだけど国語は嫌いな子の2倍の人数。
  • 国語も算数も嫌いな子は、国語も算数も好きな子の2倍の人数。

国語も算数も好きな子は何人ですか。


【 解答 】

ベン図を描いても表を作ってもどっちでもいいね。では、いきましょう。

ここではベン図でやってみる。



上のベン図を説明する。


国語好き=算数好き×1.6

⇒ 算数好き=⑤、国語好き=⑧

国語だけ好き=算数だけ好き×2

⇒ 算数だけ好き=1⃣ 、国語だけ好き=2⃣


とした。

ここで差が一定の倍数算だ( Read more » cf.倍数算1 、cf.年齢算 )


国語好き-両方好き=国語だけ好き

⇒ ⑧-両方好き=2⃣

算数好き-両方好き=算数だけ好き

⇒ ⑤-両方好き=1⃣


⑧-両方好き=2⃣

⑤-両方好き=1⃣

⇒ ③=1⃣

⇒ 両方好き=⑤-③=②


倍数算の基礎だね。

同じ ” 両方好き ” を引いたから差が変わらない、だから、差をそろえる。

差が変わらない=差一定、の倍数算。


国語好き-両方好き=国語だけ好き

⇒ ⑧-②=⑥

算数好き-両方好き=算数だけ好き

⇒ ⑤-②=③


両方好き=②

⇒ 両方嫌い=②×2=④


これらをまとめると次のようになる。



できました☆


国語好き=⑧

算数好き=⑤

国語だけ好き=⑥

算数だけ好き=③

両方好き=②

両方嫌い=④

⇒ ⑥+②+③+④=180人

⇒ ⑮=180人

⇒ ②=24人


練習のときは全部の人数を確認してベン図を完成させるんだよ!



よって、答えは24人となる。


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2025-02-20

数列5(魔方陣)。

 【 問題 】1~3年生向け

9つのマスに数字を1つずつ入れて、たて・横・ななめに並んだ3つの数字の和がどれも等しくなるようにします。Aに入る数字はいくつですか。


【 解答 】

魔方陣くらい知ってるよ!と言わないで(笑

暗算でできるようになろう。では、いきます。


上の問題ですぐにわかるのは右下の数字だ。そう、13と17の平均の15



たとえば、上の13と17だけわかってるとしたら、わかるのは右下だけ。

右下には13と17の平均の15が入る。

ここではへの字の法則(逆への字の法則)とでも言っておこう。

今回はこのへの字の法則で攻めてみる。

参考に1~9の魔方陣で、への字の法則(逆への字の法則)を確認しておこう。



への字(逆への字)の最後の数字が平均値になってるね。

できました☆

右下に、( 13 + 17 )÷ 2 = 15、が入るとわかった。



あとはド真ん中平均を使えば完成です。

ド真ん中に入るのは


A = ( 5 + 15 ) ÷ 2 = 10


だね。

完成させると下のようになる。



ド真ん中平均を確認しておこう。


( 13 + 7 ) ÷ 2 = 10

( 12 + 8 ) ÷ 2 = 10

( 17 + 3 ) ÷ 2 = 10


どれもド真ん中の10になってるね。

3つの和も全部が10×3=30になってるね。


よって、答えは10となる。


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2025-02-18

倍数変化算3。

 【 問題 】4~5年生向け

Aさんは昨年末の時点で、引き分けのない対戦ゲームにおいて勝率が62.5%でした。今年に入り、12試合で3勝9敗だったので勝率が60%になりました。Aさんは昨年末の時点で何勝していましたか。


【 解答 】

割合が前後で変化する問題、いわゆる倍数変化算。早めに慣れてしまおう。では、いきます。


倍数変化算では内項の積=外項の積が有効( Read more » cf.倍数変化算1 )、立式してみると次のようになる。


⑧+12 : ⑤+3 = 5 : 3


勝率が62.5%ということは、62.5%=0.625=5/8だから、8試合のうち5試合を勝ってるということ。

だから


昨年末での試合数 = ⑧

昨年末での勝ち数 = ⑤


とおいたんだ。


試合数が12増えて、勝ち数が3増えて、勝率が60%になった。

勝率が60%ということは、60%=0.6=3/5だから、5試合のうち3試合を勝ってるということ。

だから


⑧+12 : ⑤+3 = 5 : 3


と式が立てられる。

あとはこれを解くだけ。

できました☆


⑧+12 : ⑤ +3 = 5 : 3

⇒ ㉕+15=㉔+36

⇒ ①=21

⇒ ⑧=168、⑤=105


昨年末の時点で168試合のうち105勝して勝率が62.5%、今年に入り3勝9敗なので180試合のうち108勝して勝率が60%、いちいち確認しよう。


よって、答えは105勝となる。


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2025-02-14

場合の数13。

 【 問題 】2~4年生向け

A、B、C、D、Eと書かれたカードがたくさんあります。この5種類のカードを下のルールにしたがって、左から右に並べていきます。


・ Aの右隣にはA、B、C、D、Eを並べられます。

・ Bの右隣にはBを並べられます。

・ Cの右隣にはD、Eを並べられます。

・ Dの右隣にはA、Eを並べられます。

・ Eの右隣にはCを並べられます。


(1)5枚カードを並べます。1枚目がAで5枚目がEである並べ方は何通りですか。

(2)9枚カードを並べます。1枚目と5枚目と9枚目がAである並べ方は何通りですか。

(3)8枚カードを並べます。8枚のうち4枚がBである並べ方は何通りですか。

(4)6枚カードを並べます。Aが1枚だけ使われている並べ方は何通りですか。


【 解答 】

数えるだけの問題。上に抜けていない子以外は早めに触れておきたい問題だと思う。では、いきましょう。


(1)

これくらいなら勢いよく書き出しても良さそうな気もするけど、規則正しく数えてみよう。



上の表を見ると、Aから始まって5枚目がEなのは13通りとわかる。

2枚目の合計が5通りとあるのは、1枚目がAだから2枚目はA~Eのどれでもいいでしょ、だから5通り。

3枚目のEの3通りは、2枚目のAとCとDを足したんだ。だって、3枚目がEになるにはその前の2枚目がAかCかDじゃないとダメでしょ、だから1+1+1で3通り。

4枚目のCの5通りは、3枚目のAとEを足したんだ。だって、4枚目がCになるにはその前の3枚目がAかEじゃないとダメでしょ、だから、2+3で5通り。

そんな具合に足し算してあげると、1枚目がAのとき、5枚目がEになるのは4枚目がAかCかDのときだから、4+5+4=13通りとなるね。

よって、答えは13通りとなる。


(2)

(1)の表を見ると、1枚目がAで5枚目もAなのは8通りとわかる。


AAA


2~4枚目の▢▢▢が8通りなんだから、6~8枚目の▢▢▢も8通りだね。


1枚目がAで5枚目もAなのは8通り

5枚目がAで9枚目もAなのは8通り

⇒ 1枚目も5枚目も9枚目もAなのは、8×8=64通り


よって、答えは64通りとなる。


(3)

Bの右隣は必ずBになるから、Bが4枚ということは、その4枚は最後に並ばないといけない。



そうすると上のような感じになる。

5枚目がBだと、その前の4枚目はAしかダメ。4枚目がAだと、その前の3枚目はAかDのどちらか。そうやって逆算していく。


{ A、A、A、A、B、B、B、B }

{ D、A、A、A、B、B、B、B }

{ A、D、A、A、B、B、B、B }

{ C、D、A、A、B、B、B、B }

{ A、A、D、A、B、B、B、B }

{ D、A、D、A、B、B、B、B }

{ A、C、D、A、B、B、B、B }

{ E、C、D、A、B、B、B、B }

よって、答えは8通りとなる。


(4)

Aが何枚目に使われているかで場合分けをすればいい。

1枚目にAを使う場合を表にすると次のような感じになる。



(1)と違うのは、Aは1枚目で使ってしまって2枚目以降は使えないから✖にしてある。

3枚目のEの2通りは、2枚目のCとDを足したんだ。3枚目がEになるにはその前の2枚目がCかDじゃないとダメ、だから1+1で2通り。

6枚目のCの3通りは、5枚目のEの3通りだね。6枚目がCになるにはその前の5枚目がEじゃないとダメ、だから3通り。


1枚目がA

A▢▢▢▢▢

 ⇒ 10通り


2枚目がAは何通りだろうか。

2枚目がAということは、1枚目はDだね。Aは2枚目で使ってるから、1枚目では使えない。とすると、DA▢▢▢▢になるんだけど、A▢▢▢▢は上の表の5枚目の合計を見てあげればいい。そう、A▢▢▢▢は8通りだね。


2枚目がA

DA▢▢▢▢

 ⇒ 8通り


3枚目がAは何通りだろうか。

3枚目がAということは、2枚目はDで1枚目はCだね。CDA▢▢▢になるんだけど、A▢▢▢は上の表の4枚目の合計を見てあげればいい。そう、A▢▢▢は6通りだね。


3枚目がA

CDA▢▢▢

 ⇒ 6通り


4枚目がAは何通りだろうか。

4枚目がAということは、3枚目はDで2枚目はCで1枚目はEだね。ECDA▢▢になるんだけど、A▢▢は上の表の3枚目の合計を見てあげればいい。そう、A▢▢は5通りだね。


4枚目がA

ECDA▢▢

 ⇒ 5通り


5枚目がAは何通りだろうか。

5枚目がAということは、4枚目はDで3枚目はCで2枚目はEで、1枚目はCかDだね。CECDA▢もしくはDECDA▢になるんだけど、A▢は上の表の2枚目の合計を見てあげればいい。そう、A▢は4通りだね。


5枚目がA

CECDA

DECDA

⇒ 4×2=8通り


6枚目がAは何通りだろうか。

もうこれはわかったね、同じように逆算してあげればいい。CECDAの2枚目のCの前はEだけ、DECDAの2枚目のDの前はCだけ、だから2通りだね。


6枚目がA

ECECDA

CDECDA

⇒ 2通り


できました☆


10+8+6+5+8+2=39通り


この類の問題は慣れてしまうと小学生はすごく速い。スマホなんかでも最初はよく分からないはずなのに、いつの間にか、小学生が大人並みに使いこなしてるでしょ。受験算数なんて慣れの問題で、食わず嫌いを克服できますか?て話だと思う。嫌いなものを好きになるのはもしかしたら至難のことかもしれないけど、やって損がないのが中学受験。受験勉強よりも他に何か打ち込めるものがありますか?、ないのであれば、上に抜けてない子ほど中学受験はお勧めです。


よって、答えは39通りとなる。


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2025-02-12

年齢算2。

 【 問題 】5年生向け

現在、父と母の年齢の合計は82歳、姉と僕と弟の年齢の合計は25歳、母と姉の年齢の合計は52歳です。

1年後、母の年齢は僕と弟の年齢の合計の3倍になります。また、7年前はまだ弟が生まれておらず、父と母と姉と僕の年齢の合計は77歳でした。

現在、父と母と姉と僕と弟はそれぞれ何歳ですか。


【 解答 】

線分図を書いてもうまくまとまらない、立式して頑張って消去算で押していくか。算力のある子は何だかんだで正面突破して答えに辿り着けてしまうけど、算力のない子だって勝負しないわけにはいかない。

弟の年齢はすぐに出せるから、まずはそこから攻める。そして、現在ではなく1年後の式を作って、式とにらめっこしてみる。では、いきましょう。


現在の5人の和

=父+母+姉+僕+弟

=82+25=107歳

現在の4人の和

=父+母+姉+僕

=77+7×4=105歳

弟=107-105=2歳


現在の弟の年齢が2歳なのはわかった。

次はどうしようか。

1年後に母が僕+弟の×3とあるから、1年後の年齢から攻めてみる


1年後の年齢についてまとめてみる。


父+母=84歳

姉+僕+弟=28歳

母=③

僕+弟=①

母+姉=54歳

( 弟=3歳 )


これを見てどう解くか。

弟の年齢がわかってるから代入して消去したくなるかもだけど、そこはそのまま置いて、少しいじってみよう(もちろん、消去算で押してってもいいよ!)。


父+③=84歳

姉+①=28歳

父-姉=84-54=30歳

( 弟=3歳 )


そうなんだ、実は、1年後の父:姉は3:1なんだ。

父と姉に③と①を足したら84歳と28歳になった。84歳と28歳は3:1だよね。

つまり、父と姉に3:1を足したら3:1になった、ということは、父と姉の比も3:1だったんだ。これを加比の理という。覚えておこう。


できました☆


父+③=84歳

姉+①=28歳

⇒ 父:姉=3:1


父:姉=3:1

父-姉=30歳

⇒ 父=30× 3/2=45歳、姉=30× 1/2=15歳


これは1年後の年齢だったね。現在の年齢は


父=45-1=44歳

母=82-44=38歳

姉=15-1=14歳

僕=25-(14+2)=9歳

弟=2歳


となる。


1:2に1:2を足したら1:2になる、たとえば、10円と20円に100円と200円を足したら110円と220円になって1:2になるね、これが加比の理、当たり前だけど問題になると抜けてしまうからしっかりと覚えておこう!


よって、答えは、父=44歳母=38歳姉=14歳僕=9歳弟=2歳、となる。


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2025-02-11

面積10。

【 問題 】4~5年生向け


四角形ABCDは正方形で、点E、点F、点G、点H、点I、点Jは正方形ABCDの辺上にあり、点KはGI上にあります。

FJとGIは平行、KHとICは平行です。

正方形ABCDの面積はEJ、FJ、GI、KHによって5等分されています。

DJ=1.5cm、EF=6cmのとき、正方形ABCDの面積は何㎠ですか。また、KHの長さは何cmですか。


【 解答 】

4年生や5年生の毎週のテストや公開模試は順位や偏差値を測るためのものではない。テスト慣れを図ったり、弱点を把握したり、手応えを確認するためにするものだ。合格を見据えて歩一歩と確かな歩みで進んでいこう。では、解説します。


EF=6cmがわかってるから、6cm×5× 1/2=15cmと一辺の長さはすぐに出るのだけど、ここでは順々に全部の長さを出してみる。練習なのに大人が知ってる最短の解き方をやってもほとんど無意味だからね。


EF=6cm

AE+DJ=6cm

AE=4.5cm

FG+JI=6cm

FG=JI=3cm

GB+IC=12cm(面積2個分だから6cm×2)


高さが等しいに着目したんだね、ここまでは目で追うこと。

GBとICを、ここではあえて和差算で出してみる。


AG=AE+EF+FG=4.5+6+3=13.5cm

DI=DJ+JI=1.5+3=4.5cm

⇒ IC-GB=13.5-4.5=9cm


できました☆



GBとICの長さの和は12cm、差は9cm

⇒ GB+IC=12cm、 IC-GB=9cm

⇒ GB=1.5cm、IC=10.5cm


正方形の一辺

= AG+GB

= 13.5+1.5=15cm


正方形の一辺=15cm

正方形の面積=15×15=225㎠


続いて、KHの長さはどうするか。

台形GBHKの面積は出せる、225㎠× 1/5=45㎠だ。

でも、KHもBHも長さがわかっていない。


(1.5+KH) × BH × 1/2 = 45㎠


これではKHもBHも出せない。どうするか。

ここで鉄則だ。



鉄則9.

台形の上底と下底の長さ+分けられた2つの台形の面積比が出てる

⇒ 台形の外側に補助線を引いて三角形の相似を作る



今回の場合でいえば、上底=1.5cm、下底=10.5cm、分けられた2つの台形の面積比=1:1、のことだね。

補助線を引くと下のような感じになる。



IGとCBを伸ばして、交わった点をLとしたんだ。

△ILCと△GLBは相似だね。

相似比がわかれば面積比がわかる。


IC:GB=10.5cm:1.5cm=7:1

⇒ △ILCの面積:△GLBの面積=49:1

⇒ 台形GBCIの面積=49-1=48

⇒ 台形GBHKの面積=台形KHCIの面積=48× 1/2=24


もうわかったね。

今度は、△KLHと△GLBの相似を見て、面積比から相似比を出してあげる。


△KLHの面積:△GLBの面積=24+1:1=25:1

⇒ KH:GB=5:1

KH=GB×5=1.5cm×5=7.5cm


BHとHCの長さも出してみよう。


CL:BL=7:1

HL:BL=5:1

⇒ LB:BH:HC=1:4:2

⇒ BH:HC=2:1

⇒ BH=15× 2/3=10cm、HC=15× 1/3=5cm


どの図形も面積が225㎠× 1/5=45㎠になってるか確認するんだよ。

よって、答えは正方形ABCDの面積=225㎠KH=7.5cmとなる。


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2025-02-08

速さ10。

 【 問題 】4年生向け

A中学校とB中学校との距離は21kmです。A中学校からはAチームがB中学校に向かって、B中学校からはBチームがA中学校に向かって同時に出発します。Aチームは分速100mで25分歩くごとに5分休み、Bチームは分速60mで35分歩くごとに5分休みます。AチームとBチームが出会うのは出発してから何時間何分後ですか。また、出会うまでにAチームは何分休んで、何km歩きましたか。


【 解答 】

こつこつ解く問題だね。では、いきましょう。


Aチーム

分速100mで25分ごとに5分休む

⇒ 30分で100m/分×25分=2.5km進む

Bチーム

分速60mで35分ごとに5分休む

⇒ 40分で60m/分×35分=2.1km進む


30分と40分の最小公倍数は120分、この120分で何km進むかを考えてあげる。


Aチーム

30分で2.5km進む

120分で10km進む

(100分歩いて20分休む)

Bチーム

40分で2.1km進む

120分で6.3km進む

(105分歩いて15分休む)


そう、120分でAチームとBチーム合わせて10km+6.3km=16.3km進むんだ。

もう21kmにだいぶ近くなったね。

120分経ったとき、残りの距離は


21-16.3=4.7km


となる。

ここからは細かくいこう。


Aチームが25分で休みに入るから、25分でAチームとBチームが合わせて何km歩くかを確認する。


(100m/分+60m/分)×25分=4km


25分かけて4kmを歩いたところでAチームは5分の休みに入る。

Bチームは休みまであと35-25=10分ある。

Aチームが5分休んでる間に、Bチームが歩く距離は


60m/分×5分=0.3km


となる。

残りの距離は


4.7km-4km-0.3km=0.4km


残り0.4kmのところで、Aチームは休みが終わり、Bチームは休みに入るまであと10-5=5分ある。この0.4km=400mを出会い算してあげる。


(100m/分+60m/分)×□分=400m

⇒ □=2.5


残り0.4kmの距離を2.5分かけて歩き、AチームとBチームは出会う


できました☆


Aチーム

120分進む+25分歩く+5分休む+2.5分歩く

=152.5分かかる=2時間32.5分かかる

(120分のうち20分休みだから、20+5=25分休み

Bチーム

120分進む+32.5分歩く

=152.5分かかる=2時間32.5分かかる

(120分のうち15分休み


Aチームが歩いた距離

・ 120分進む=10km

・ 25分歩く=100m/分×25分=2.5km

・ 5分休む=0km

・ 2.5分歩く=100m/分×2.5分=0.25km

合計=10km+2.5km+0.25km=12.75km

Bチームが歩いた距離

・ 120分進む=6.3km

・ 32.5分歩く=60m/分×32.5分=1.95km

合計=6.3km+1.95km=8.25km


つまり、AチームとBチームは2時間32.5分後に出会い、出会うまでにAチームは12.75km、Bチームは8.25kmを歩き、Aチームは途中で25分、Bチームは15分休んだ。


” 進む ” の表現を外してまとめてみる。


Aチーム

25分休み

歩いた時間=152.5-25=127.5分

歩いた距離=100m/分×127.5分=12.75km

Bチーム

15分休み

歩いた時間=152.5-15=137.5分

歩いた距離=60m/分×137.5分=8.25km


最初の120分に休みが入ってるのがちょっとややこしいかもだけど、すぐに慣れるよ!


よって、答えは2時間32.5分後25分12.75kmとなる。


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2025-02-05

面積9。

 【 問題 】4年生向け


三角形ABCは、AB=3cm、BC=4cm、AC=5cm、の直角三角形です。

点EはAC上にあります。

三角形ABCをBEで折り返したところ、折り返した後のBC(BC')とAEは垂直に交わりました。

BC'とAEの交点をDとします。

(1) 三角形ABEと三角形BCC'の面積比はいくつですか。

(2) 三角形BDEの面積は何㎠ですか。


【 解答 】

上に抜けている子はどんなペースでもいい、どこかで一気に仕上がってくるからね。上に抜けていないほとんどの子こそ早めに基礎と標準を固めて、志望校対策を視野に入れるべき。中学受験はやったモン勝ちだ。では、いきましょう。


(1)

これ、(2)から解いた方が解きやすいかもだけど、問題文のとおり順番にいこうか。


まずは、ABとC'Eが平行であることを確認しよう。

折り返す前の角と折り返した後の角は同じだから


∠BCE = ∠BC'E


だね。


∠BCE = ∠ABD


これもいいね。

直角三角形の中の相似を確認して、きちんと目で追うこと。


∠BCE = ∠BC'E

∠BCE = ∠ABD

∠BC'E = ∠ABD


∠BC'Eと∠ABDは錯角の位置関係にあって、錯角が等しければ平行である。


∠BC'E = ∠ABD

ABとC'Eは平行


ここまでは頭の中でやるんだよ。


次なんだけど、△BCC'が二等辺三角形であることはいいね。

問題では、△BCC'と△ABEの面積比が聞かれている。

そして、問題を確認すると


∠BAE = ∠CBC'


であることはすぐわかる、相似を目で追うんだよ。


ここで△ABEを攻める。


折り返す前と折り返した後で

∠BEH = ∠BED

平行線の錯角で

∠ABE = ∠BEH

⇒ ∠BED = ∠ABE


そう、△ABEは∠ABE=∠AEBの二等辺三角形で、頂角の∠BAEは△BCC'の頂角と等しい。

頂角の等しい二等辺三角形は相似だから


△ABEと△BCC'は相似


になる。

できました☆


△ABEと△BCC'は相似

対応する辺の長さ比は、AB:BC = 3:4

⇒ △ABEと△BCC'の面積比は、3×3:4×4 = 9:16


ここでもう一度、△ABEと△BCC'を見比べるんだ。


△BCC'は二等辺三角形

∠BAE = ∠CBC'


この2点はすぐにわかるはず。そこから折り返し線、ABとC'Eの平行、△ABEの∠ABEに着眼していく。

もちろん、二等辺三角形の相似になんか気が付かなくても構わない、正面から全部の面積を出しにいってもベスト解法だ。

よって、答えは9:16となる。


(2)

これは順々に1つ1つ、出せそうなところから長さを出していけばいいね。


AD

= AC × 9/25

= 5cm × 9/25 = 1.8cm

BD

= AD × 4/3

= 1.8cm × 4/3 = 2.4cm

C'D

= C'B - BD

= 4cm - 2.4cm = 1.6cm


BD:C'D=2.4:1.6=3:2

⇒ DE = AD× 2/3

⇒ DE = 1.8cm × 2/3 = 1.2cm


できました☆


△BDEの面積

= DE × BD × 1/2

= 1.2 × 2.4 × 1/2 = 1.44㎠


解き方は他にもたくさんある。

たとえば、△C'DEから攻めていってもいい。



△C'DEは3:4:5の三角形だね。


C'E:DE = 5:3

C'E = EC

⇒ DE:EC = 3:5


DE:EC = 3:5

AD:DC = 3×3:4×4 = 9:16

AD:DE:EC = 9:6:10


そう、連比をしてあげたんだね。


AD:DE:EC = 9:6:10

⇒ △BDA:△BDE:△BEC = 9:6:10


△ABC = 4 × 3 × 1/2 = 6㎠

⇒ △BDE = 6㎠ × 6/25 = 36/25㎠


となるよ。

どの解き方もどれも大事、問題を自分のものにしよう!


よって、答えは1.44㎠(36/25㎠)となる。


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2025-02-04

面積8。

 【 問題 】5年生向け


三角形ABCは、AB=5cm、BC=3cm、CA=4cm、の直角三角形です。

三角形ABCを頂点Cを中心に、頂点BがAB上にくるよう時計回りに回転させました。

頂点Bが動いたあとの点が点B’、頂点Aが動いたあとの点が点A’です。

(1) AB’は何cmですか。

(2) 三角形B’AA’の面積は何㎠ですか。


【 解答 】

たくさん中身が詰まっていて勉強になる、5年生で必ず触れておきたい問題の1つ。では、いきましょう。


図形を回転させる問題で鉄則がある。


鉄則7.

動かす前と動かした後は長さが同じ

⇒ 二等辺三角形ができる


問題でいうと、CB=CB’、CA=CA’のことだね。

こんなの当たり前のことかも知れないけど、算数で不本意な点数結果の子ほど当たり前を確認して欲しい。


直角三角形についても1つ鉄則を挙げておく。


鉄則8.

直角三角形(短辺=a、長辺=b)の90°から対辺に垂線を引く

⇒ 斜辺は a×a:b×b の長さ比に分けられる

(下図参照)



これも当たり前なんだけど、鉄則までもってく。

それでは、問題に入ろうか。


(1)

△CB’Bは、CB'=CBの二等辺三角形だ。

ここで先に確認しておくと


△CB'Bと△CA'Aは相似


になる。

なぜなら


∠B'CB

= 90° - ∠ACB'

= ∠A'CA


頂角の等しい二等辺三角形は相似だね。

相似比は、BC=3cm、AC=4cm、だから3:4だね。


CB=CB’=3cm

CA=CA’=4cm

∠B'CB=∠A'CA


きちんと確認する。


次に進もう。


二等辺三角形の底辺の長さが絡んでる場合には垂線を引くんだった( Read more » cf.面積1 )

CからABに垂線を引く。すると、次のような感じになる。



できました☆


CB:CA=3:4

⇒ BD:AD=3×3:4×4=9:16


BD:AD=9:16

BD=B'D

⇒ AB’:B'D:DB=7:9:9

⇒ AB':B'B=7:18


AB':B'B=7:18

⇒ AB' = 5cm × 7/25 = 1.4cm


よって、答えは1.4cmとなる。


(2)

もう1度、図をよく見て見よう。



△B'AA’の面積を出すにはどうしたらいいか。


△B'AA'の面積

= 四角形AB'CA'-△A'CB'

= △AB'C+△CA’A-△A'CB'


△AB'Cの面積はもう出てる。

△CA’Aの面積はどうやって出せばいいのか。


△CA'Aと△CB'Bは相似で相似比は4:3


相似比が4:3であれば面積比は16:9、△CB'Bの面積に×16/9をすれば△CA'Aの面積になる。


△CB’Bの面積

= 3 × 4 × 1/2 × 18/25 = 4.32㎠

△CA'Aの面積

= △CB'Bの面積 × 16/9

= 4.32㎠ × 16/9 = 7.68㎠


できました☆


△AB'Cの面積

= 3 × 4 × 1/2 × 7/25 = 1.68㎠

△CA'Aの面積

= 7.68㎠

△A'CB’の面積

= 3 × 4 × 1/2 = 6㎠


△B’AA’の面積

= △AB'C + △CA'A - △A'CB’

= 1.68㎠ + 7.68㎠ - 6㎠

3.36㎠


他の解き方も見てみよう。


△B'AA'は直角三角形


∠B'AA'=90°、図を見てすぐに気がつけると良いね。


∠CBB'=∠CAA’

∠CBB'+∠CAB'=90°

⇒ ∠CAA’+∠CAB'=90°

∠B'AA'=90°


だから、AB'=1.4cmとわかってるから、高さのA'Aを出してあげればいい。

△CA'Aと△CB'Bは相似で相似比は4:3だったから


B'B=5-1.4=3.6㎝

A'A=B'B× 4/3

⇒ A'A = 3.6㎝ × 4/3 = 4.8㎝


△B'AA'の面積

= 1.4 × 4.8 × 1/2 = 3.36㎠


となる。

ちなみに、△B'AA'は7:24:25の直角三角形なんだね。


さらに、もっと言うなら、∠B'AA'=90°とわかるのであれば、A'AはCDの2倍の長さだから


△B'AA'の面積

= △AB'Cの面積 × 2

= 1.68㎠ × 2

= 3.36㎠


と出すこともできる。解き方としてはこれが一番速いと思う。


解き方は色々とある、どれがではなくどれもが大事。

大事なことがいっぱい詰まってる問題だから、よく見てよく考えて自分のものにしてしまおう。


よって、答えは3.36㎠となる。


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2025-02-03

面積7。

 【 問題 】4~5年生向け

四角形ABCDはADとBCが平行な台形です。

点Eと点Gは台形ABCDの辺上にあります。

点EはABの中点、DEとGBは平行、ECとGBの交点を点Fとします。

四角形DEFGの面積は70㎠、三角形FBCの面積は90㎠、AD=10㎝です。

台形ABCDの面積は何㎠ですか。また、BCの長さは何㎝ですか。


【 解答 】

中学受験での面積や場合の数は大学受験でもかなり役に立つから、欲張ってあれもこれもやってみよう。

この問題も6年生になったら頭の中で補助線を引いて解き方を目で追えるようにね。では、いきましょう。


大事な点が2つ。


AE=EB

DEとGBが平行


平行があれば相似を疑う。ADとBCも平行、DEとGBも平行、平行と平行がある、ここをきちんと押さえる。

ここで台形についての鉄則がある。


鉄則6.

AE=EBのとき、三角形DECは台形の面積の半分


当たり前なんだけど、鉄則まで高めておく。

つまり、△DECの面積×2で台形の面積が出せる。


問題に戻ると、AD=10㎝とAE=EBがわかってるから、ここから絡めて相似を作っていく。

△EADをEを中心にくるっと回転させて下に持ってくる、そう、EAをEBに重ねてあげる。

すると次のような感じになる。




平行と平行が重なって一気に色々とわかる。

△AEDと△BEHは合同だから、DE=EHだね。

すると、DHとGBは平行だから、GFとFBもGF=FBになる。

そう、CEは△CDHを1:1に分ける線なんだ( Read more » cf.面積2 )


GF=FB

⇒ △CGFの面積=△CFBの面積

△CGFの面積=90㎠


できました☆


台形の面積は△DEC×2だから


台形ABCDの面積

= △DECの面積×2

=(70+90)× 2 = 320㎠


となる。

続いて、△DECと△GFCを見る。 


△DECの面積:△GFCの面積

= 70+90:90

=16:9


面積比がわかると相似比がわかる。


△DECの面積:△GFCの面積=16:9

⇒ △DECと△GFCの相似比は4:3

⇒ DG:GC=EF:FC=1:3


DG:GC=EF:FC=1:3

HB:BC=1:3


AD=HB=10㎝だから


AD=10㎝

⇒ BC=10×3=30㎝


となる。

押さえるべき点は


△DECの面積=台形ABCDの面積×1/2

DE=EH ⇒ GF=FB

平行があれば常に相似を疑う


この3点をしっかりとだね。

習うより慣れろの側面はあると思う。なかなか大変だけど、大学受験まで使えると思えばお得に感じられない?

中学受験はやりようによっては多くの子にチャンスがあるはず、ここは頑張った方がいい!


よって、答えは台形ABCDの面積=320㎠BC=30㎝となる。


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