【 問題 】5年生向け
えんぴつを生徒になるべく多く、同じ本数になるように配ります。たとえば、えんぴつが100本で生徒の人数が40人であれば、2本ずつ配ります。
生徒の数が30人でも35人でも配る本数が同じになるとき、えんぴつが全部で何本あるかを考えます。考えられる一番少ない本数と一番多い本数はそれぞれ何本ですか。
【 解答 】
解き方というか入り方が幾通りかありそうだけど、この問題をパッと見て、上限に見当をつけて検証に入ろうとする姿勢を出せる子や最も少ないのは35本でしょとわかってしまう子はいい、頼もしいよ。でも、何も手が出せない子だっているわけで、その場で考える力や初見の問題への対応力がないからといって責められるいわれもないし、そんなのは仕方のないことだと思う。
僕は、見たことある問題をしっかりと拾えるだけでも本音で褒め称えてあげたい。小学生が日々毎日、時間に追われながら、どれだけ膨大な量の勉強をしてると思ってるのさ。典型問題だけでも大変なんだよ、典型問題を解けるだけでも立派じゃないか。
この問題だって初見で解ける必要なんて全然なくて、問題の意図するところや解き方の筋道をしっかりとらえて、テストの点数につなげればいい。できないことができるようになる、それが勉強であって成長なんだから。
では、いきます。
上段が30人で、下段が35人、▢には配る本数が入る。
一番少ない本数からやってみる。
一番少ないのだから、▢には1を入れてあげればいい。
そうすると、えんぴつの本数は上段と下段で同じ(赤の部分も同じ)なんだから、上段には1(本)×5(人)=5本の+5を入れてあげる。
+5というのは、30人に1本ずつ配ったら5本余ったということだね。
一番少ない本数
= 1×30+5 = 1×35
(30人に1本ずつ配ると5本余る、35人に1本ずつ配ると余りなし)
= 35本
一番多い本数はどうだろう。
一番多いからといって、▢にいくらでも大きい数を入れていいわけではない。だって、30人に配るのだから、余りは29本まででしょ。
もしも、▢に10を入れると、10(本)×5(人)=50本で上段に+50を入れないとだけど、余りは29までだから+50はダメ。
だから、上段に余りの最大の+29を先に入れてあげる。
そうすると、▢に入る最大の数字は5になる。
29(本)÷5(人)=5本 あまり4本
この5本の5が▢に入って、余りの4本が+4になる。
上段と下段の本数は同じなんだから、+29と55555+4の部分も同じになるんだよ!
一番多い本数
= 5×30+29 = 5×35+4
(30人に5本ずつ配ると29本余る、35人に5本ずつ配ると4本余る)
= 179 本
初見でできたら立派、聞いて解けるようになっても立派、どちらも同じ立派だよ。
よって、答えは
一番少ない本数=35本
一番多い本数=179本
となる。

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