2025-04-08

食塩水7。

 【 問題 】5年生向け

ビーカーに6%の食塩水120gが入ってます。

このビーカーに、食塩水A▢gを加えると10%になります。

このビーカーに、食塩水B▢gを加えると8%になります。

食塩水Aと食塩水Bの濃度の差は5%です。

▢に入る数字はいくつですか。ただし、▢には同じ数字が入ります。


【 解答 】

食塩水の天秤図が食塩のやり取りを表していることがきちんとわかっていれば、暗算でできちゃうね。こういう発想が受験数学にはない、受験算数の良さの1つだと思います。

では、いきましょう。


まず、AとBはどちらが濃いのだろうか?そう、もちろんAだ。だって、同じ量を加えたとき、Aを加えた方が濃くなってるね。

ここで問題把握のために天秤図を書いてみよう。

すると、次のような感じになる。



前回の問題を思い出して欲しい。

天秤図で解く、逆比!のイメージが強いと思うけど、天秤図は食塩のやり取りを表している Read more » cf.食塩水6 


120g×(10-6)%=▢g×(A-10)%

120g×(8-6)%=▢g×(B-8)%


少し計算すると


120g×4%=▢g×(A-10)%

120g×2%=▢g×(B-8)%


ここで、A=B+5、を入れてあげると


120g×4%=▢g×(B+5-10)%

120g×2%=▢g×(B-8)%


少しまとめて解いてみると


120g×4%=▢g×(B-5)%

120g×2%=▢g×(B-8)%

120g×2%=▢g×3%

▢=80


どうだろう、きちんと理解すれば暗算でできそうじゃないか?

Aを加えたときに比べてBを加えたときは、6%の食塩水は120g×2%だけ少なく食塩をもらった。なぜなら、BはAよりも濃度が低いからだ。

一方で、BはAよりも食塩を少なくあげたんだ。

A-10%(=B+5-10=B-5%)とB-8%を比べると、その差は3%になる。

つまり、Bは▢g×3%だけ少なく食塩をあげたんだ。


120g×2%=▢g×3%


この式を問題から1発で導けるようになって欲しい。


120g×2%=▢g×3%

⇒ ▢=80


ちなみに、AとBの濃度も出しておこうか。


Aの濃度

=10%+4%× 3/2=16%

Bの濃度

=8%+2%× 3/2=11%


ちゃんと濃度差も5%になってるね!

天秤図では逆比はもちろんだけど、あげる食塩の量=もらう食塩の量、も意識してみよう!


よって、答えは80となる。


にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

食塩水6。

 【 問題 】4年生向け

3%の食塩水450gと5%の食塩水90gと食塩▢gを混ぜたら10%の食塩水ができました。

▢にあてはまる数字はいくつですか。


【 解答 】

食塩水の基本問題。これをどう解くか。

1つは、天秤図。

食塩のやり取りを天秤図、でやってあげる。

もう1つは、食塩/食塩水。

差が変わらないから差をそろえる=倍数算、でやってあげる。

この問題であれば、生徒の習熟度次第ではあるけど、僕は天秤図を優先で教える。でも、食塩/食塩水も教えると思う。両方とも大事だから、両方を提示する。別の解き方を生徒がしてくれるなら、それは生かしながら進める。

何が言いたいかというと、算数は教え手・解き手によって解き方が大きく異なる。解き方が異なるのは構わない、ただ、とくに教え手について言えることなんだけど、一貫性と再現性だけは気にしないといけない。

では、いきましょう。


まずは、天秤図から。



10%を基準にして、右側の濃い食塩水から、左側の薄い食塩水に食塩をあげてるんだ。

そう、あげる食塩の量ともらう食塩の量がつり合ってるんだ。


右側のあげる食塩:▢g×(100-10)%

左側のもらう食塩:450g×(10-3)%+90g×(10-5)%


右側の食塩水は食塩をあげて10%に、左側の食塩水は食塩をもらって10%になるんだ。

これを理科のてこの原理みたいに書くと上のような感じになる。


▢×(100-10)=450×(10-3)+90×(10-5)

⇒ ▢×90=3600

⇒ ▢=40


食塩水が4種類でも5種類でもいけるから便利だとは思う。


次は、食塩/食塩水で解いてみる。



全部の食塩水と食塩を足したら濃度が10%=1/10になった。

分母に食塩水、分子に食塩を書いてあげる。

食塩▢gの▢は分子と分母の両方に書くんだよ、だって、食塩水=食塩+水、でしょ。食塩を加えれば、当然、食塩水の量も増える。

あとは、差が変わらない倍数算。

同じ▢を足したのだから分母と分子の差は変わらないはず、だから、そろえてあげる。


分母と分子の差

540-18=522g


この差の522gは変わらない


1/10の分母と分子の差

10-1=9

⇒ 522÷9=58倍

⇒ 1/10=58/580


そう、1/10というのは約分する前は、58g/580g、だったんだね。


18+▢=58

540+▢=580

⇒ ▢=40


小学生は天秤図を書くの巧いし速いからね、天秤図で感覚を鍛えた方が良いかも。


よって、答えは40となる。


にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村