【 問題 】5年生向け
三角形ABCは、AB=5cm、BC=3cm、CA=4cm、の直角三角形です。
三角形ABCを頂点Cを中心に、頂点BがAB上にくるよう時計回りに回転させました。
頂点Bが動いたあとの点が点B’、頂点Aが動いたあとの点が点A’です。
(1) AB’は何cmですか。
(2) 三角形B’AA’の面積は何㎠ですか。
【 解答 】
たくさん中身が詰まっていて勉強になる、5年生で必ず触れておきたい問題の1つ。では、いきましょう。
図形を回転させる問題で鉄則がある。
鉄則7.
動かす前と動かした後は長さが同じ
⇒ 二等辺三角形ができる
問題でいうと、CB=CB’、CA=CA’のことだね。
こんなの当たり前のことかも知れないけど、算数で不本意な点数結果の子ほど当たり前を確認して欲しい。
直角三角形についても1つ鉄則を挙げておく。
鉄則8.
直角三角形(短辺=a、長辺=b)の90°から対辺に垂線を引く
⇒ 斜辺は a×a:b×b の長さ比に分けられる
(下図参照)
それでは、問題に入ろうか。
(1)
△CB’Bは、CB'=CBの二等辺三角形だ。
ここで先に確認しておくと
△CB'Bと△CA'Aは相似
になる。
なぜなら
∠B'CB
= 90° - ∠ACB'
= ∠A'CA
頂角の等しい二等辺三角形は相似だね。
相似比は、BC=3cm、AC=4cm、だから3:4だね。
CB=CB’=3cm
CA=CA’=4cm
∠B'CB=∠A'CA
きちんと確認する。
次に進もう。
二等辺三角形の底辺の長さが絡んでる場合には垂線を引くんだった( Read more » cf.面積1 )。
CからABに垂線を引く。すると、次のような感じになる。
できました☆
CB:CA=3:4
⇒ BD:AD=3×3:4×4=9:16
BD:AD=9:16
BD=B'D
⇒ AB’:B'D:DB=7:9:9
⇒ AB':B'B=7:18
AB':B'B=7:18
⇒ AB' = 5cm × 7/25 = 1.4cm
よって、答えは1.4cmとなる。
(2)
もう1度、図をよく見て見よう。
△B'AA’の面積を出すにはどうしたらいいか。
△B'AA'の面積
= 四角形AB'CA'-△A'CB'
= △AB'C+△CA’A-△A'CB'
△AB'Cの面積はもう出てる。
△CA’Aの面積はどうやって出せばいいのか。
△CA'Aと△CB'Bは相似で相似比は4:3
相似比が4:3であれば面積比は16:9、△CB'Bの面積に×16/9をすれば△CA'Aの面積になる。
△CB’Bの面積
= 3 × 4 × 1/2 × 18/25 = 4.32㎠
△CA'Aの面積
= △CB'Bの面積 × 16/9
= 4.32㎠ × 16/9 = 7.68㎠
できました☆
△AB'Cの面積
= 3 × 4 × 1/2 × 7/25 = 1.68㎠
△CA'Aの面積
= 7.68㎠
△A'CB’の面積
= 3 × 4 × 1/2 = 6㎠
△B’AA’の面積
= △AB'C + △CA'A - △A'CB’
= 1.68㎠ + 7.68㎠ - 6㎠
= 3.36㎠
他の解き方も見てみよう。
△B'AA'は直角三角形
∠B'AA'=90°、図を見てすぐに気がつけると良いね。
∠CBB'=∠CAA’
∠CBB'+∠CAB'=90°
⇒ ∠CAA’+∠CAB'=90°
⇒ ∠B'AA'=90°
だから、AB'=1.4cmとわかってるから、高さのA'Aを出してあげればいい。
△CA'Aと△CB'Bは相似で相似比は4:3だったから
B'B=5-1.4=3.6㎝
A'A=B'B× 4/3
⇒ A'A = 3.6㎝ × 4/3 = 4.8㎝
△B'AA'の面積
= 1.4 × 4.8 × 1/2 = 3.36㎠
となる。
ちなみに、△B'AA'は7:24:25の直角三角形なんだね。
さらに、もっと言うなら、∠B'AA'=90°とわかるのであれば、A'AはCDの2倍の長さだから
△B'AA'の面積
= △AB'Cの面積 × 2
= 1.68㎠ × 2
= 3.36㎠
と出すこともできる。解き方としてはこれが一番速いと思う。
解き方は色々とある、どれがではなくどれもが大事。
大事なことがいっぱい詰まってる問題だから、よく見てよく考えて自分のものにしてしまおう。
よって、答えは3.36㎠となる。
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