2024-12-20

倍数算2。

【 問題 】4年生向け

A君がB君から200円もらうと所持金の比は2:1に、A君がB君に400円あげると所持金の比は4:3になります。A君の所持金はいくらですか。

【 解答 】

算数は、同じ=等しい=変わらない、に着目して解くんだけど、この問題は和が変わらない(和が一定)。倍数算は変わらないものをそろえる、倍数変化算は内項の積=外項の積、と分けた方が良いと思う。語弊を恐れず言ってしまえば、解き方なんて時間内に正確に解けるなら何でもいいんだ、でも、算数の苦手な多くの子たちには相当程度までカテゴライズして、解き方に丁寧に線引きをして、パターン化してあげないといけない。自走できるまでは手取り足取りの伴走が要るんだ。では、いきましょう。

A君とB君でやり取りしてるだけだから2人の所持金の和が変わらない、そう、和が一定なんだ。だから、和をそろえてあげる、2:1の和3と4:3の和7最小公倍数の21にしてあげる、そう、2:1の和3には×7を、4:3の和7には×3をするんだね。すると


A+200=⑭
B-200=⑦

A-400=⑫
B+400=⑨


となる。⑭+⑦=⑫+⑨=㉑、和がそろってるね!

A君の所持金を出すとあるからA君に着目してみようか。


A+200=⑭
A-400=⑫


ここは頑張って欲しい。⑭と⑫の差=②はいくつだろう?同じA君の金額に、片方は200円を足して、片方は400円を引いてるのだから、その差は200+400=600円だ、そう、②=600円なんだね。


②=600円
⇒ ⑭=4200円、⑫=3600円


できました☆

A+200=4200
A-400=3600
⇒ A=4000円


A君の所持金は4000円と分かったから、B君も確認しておこうか。


②=600円
⇒ ⑦=2100円、⑨=2700円

B-200=2100
B+400=2700
⇒ B=2300円


B君の方も数字ちゃんと合うね!

よって、答えは4000円となる。


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場合の数5。

【 問題 】5年生向け

0、2、2、5、5、5の6個の数字があります。このうち4個の数字を使ってできる4桁の整数は何通りありますか。


【 解答 】

複数枚パターンの場合分けだね。丁寧な場合分けを心掛けて。では、いきましょう。


・5を3枚使う場合

5550の並び替え ⇒ 3通り

5552の並び替え ⇒ 4通り

3+4=7通り


・5を2枚と2を2枚使う場合

5522の並び替え ⇒ 4×3×1/2=6通り


・5を2枚と0、2を使う場合

5502の並び替え

⇒ 千の位が5のとき …  3×2×1=6通り

⇒ 千の位が2のとき … 3通り

6+3=9通り


・2を2枚と0、5を使う場合

2205の並び替え

⇒ 千の位が2のとき … 3×2×1=6通り

⇒ 千の位が5のとき …  3通り

6+3=9通り


これで全部。

できました☆


7+6+9+9=31通り


場合の数は整合性をもっての確認ができないから、小学生だけでなく中高生にとっても厄介だと思う。丁寧にやっても怖さが残るね。

よって、答えは31通りとなる。


別の解き方もやっておこう。


・0を使わない場合

5552の並び替え ⇒ 4通り

5522の並び替え ⇒ 4×3×1/2=6通り

4+6=10通り


・0を使う場合

0225の並び替え

⇒ 千の位が2のとき … 3×2×1=6通り

⇒ 千の位が5のとき …  3通り

6+3=9通り

0255の並び替え

⇒ 千の位が5のとき …  3×2×1=6通り

⇒ 千の位が2のとき … 3通り

6+3=9通り

0555の並び替え ⇒ 3通り

9+9+3=21通り


10+21=31通り


よって、答えは31通りとなる。

 

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売買算2。

【 問題 】5~6年生向け

商品の原価が原材料費等の高騰により50%上がったため、企業は次の2つの対応策をとりました。

  • 商品の内容量を減らす等のコスト削減で高騰後の原価を20%下げる
  • 定価を30%値上げする

その結果、商品100万個あたりの利益は40%増加し1億500万円になりました。値上げする前の商品1個の定価はいくらですか。


【 解答 】

ごちゃごちゃしてるから少し整理しよう。

100万個あたりの利益が1億500万円だから、1個あたりの利益は

1億500万円÷100万=105円

これが対応策後の利益だから、対応策前の利益□円は

□×1.4=105

⇒ □=75円

あとは、定価が×1.3になったことと、原価が×1.5のあとに20%下げてるから×1.5×0.8=×1.2になったこと、これ以外は問題に書いてない。

まとめると

定価が1.3倍になって、原価が1.2倍になったら、1個あたりの利益は40%増えて(1.4倍になって)75円が105円になった。

これを立式すると下のようになる。


定価-原価=75円

定価×1.3-原価×1.2=105円


これを解くだけ、普通の消去算だね。上の式を×1.2してあげよう。


定価×1.2-原価×1.2=  90円

定価×1.3-原価×1.2=105円

⇒ 定価×0.1=15円

定価=150円

⇒ 150円-原価=75円

⇒ 原価=75円


対応策前は

定価=150円、原価=75円

利益=75円


対応策後は

定価=150×1.3=195円、原価=75×1.2=90円

利益=75×1.4=105円


ちゃんと数字が合ってるね!

よって、答えは150円となる。

(ちなみに、原価75円が高騰で50%上がったら75円×1.5=112.5円=112円50銭になっちゃうね、問題には関係ないし気にしなくていいよ!)


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数の性質5。

 【 問題 】5年生向け

AとBは1以上の整数でAはBよりも大きいです。

(1) A+B=70とします。AをBで割ったとき商が整数になります。AとBの組み合わせを例にならってすべて書きなさい。

例:(A,B)=(3,1)

(2) A+B=2025とします。AをBで割ったとき商が整数になります。AとBの組み合わせは何通りありますか。


【 解答 】

A+B=20で少し考えてみようか。

A>BでA÷Bが割り切れるとあるから

A÷B=□(□は1より大きい整数=2以上の整数)

⇒ A=B×□

だね。すると

A+B=20

⇒ B×□+B=20(この時点で20はBの倍数でわかる、Bの倍数にBを足したらBの倍数になるね)

になる。

ここでB×□+B=20の左辺に着目すると、左辺の意味するところは、Bが□個とBが1個あるってことだから、全部でBが□+1個あるんだ。Bが□+1個あるんだから

B×(□+1)=20

になる。すると、20はBの倍数だよね、そう、つまり、Bは20の約数なんだ。


A+B=20、A÷B=整数、A>B

⇒ Bは20の約数!

⇒ B=1,2,4,5,10,20

⇒ (A,B)=(19,1)(18,2)(16,4)(15,5)


ふわっとでいいからそれなりに理解して(線分図とか書いて自分なりに理解に努めてみて!)、でも結論はしっかり覚えて、数字を入れるときは気持ちも入れて、絶対にミスのないようにしよう!では、いきましょう。

(1)

A+B=70、A÷B=整数

⇒ Bは70の約数!

70の約数は{1,2,5,7,10,14,35,70}、このうちBに入れていいのはA>Bだから、1と2と5と7と10と14になるね。

例にならって数字を入れると

(A,B)=(69,1)(68,2)(65,5)(63,7)(60,10)(56,14)

となる。どれもA+B=70、A÷B=整数になってるね!神経を研ぎ澄まして確認すること!1個もこぼしたらダメだよ!!

よって、答えは

(A,B)=(69,1)(68,2)(65,5)(63,7)(60,10)(56,14)

となる。

(2)

A+B=2025、A÷B=整数

⇒ Bは2025の約数!

2025の約数は{1,3,5,9,15,25,27,45,75,81,135,225,405,675,2025}、このうちBに入れていいのはA>Bだから、2025以外の全部になるね。

よって、答えは14通りとなる。

あえて全部を書き出してみると

(A、B)

=(2024、1)

=(2022、3)

=(2020、5)

=(2016、9)

=(2010、15)

=(2000、25)

=(1998、27)

=(1980、45)

=(1950、75)

=(1944、81)

=(1890、135)

=(1800、225)

=(1620、405)

=(1350、675)

どれもA+B=2025、A÷B=整数になってるね!


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