2024-12-22

倍数算3。

 【 問題 】4年生向け

A君とB君が同じ値段のノートを買います。1冊ずつ買うとA君とB君の残金の比は7:4になり、2冊ずつ買うと2:1になります。では、4冊ずつ買うとA君とB君の残金の比はいくつなりますか。


【 解答 】

倍数算は変わらないものがあるから、その変わらないものに着目してそろえてあげるんだ。では、いきましょう。

1冊ずつ買っても2冊ずつ買っても4冊ずつ買っても同じものを買ってるんだから、A君とB君の差はいつも変わらないね。差一定の倍数算だ。


1冊ずつ買ったときの残金の比と差

⇒ 7:4 差=3

2冊ずつ買ったときの残金の比と差

⇒ 2:1 差=1


この差の3と1は同じなんだからそろえてあげる、そう、最小公倍数の3にする。差=1の方(2:1の方)を×3してあげるんだね。


1冊ずつ買ったときの残金の比と差

⇒ 7:4 差=3

2冊ずつ買ったときの残金の比と差

⇒ 6:3 差=3


きれいにそろった。ここで、1冊ずつ買ったときの残金を⑦と④、2冊ずつ買ったときの残金を⑥と③にしてあげよう。


1冊ずつ買ったときの残金

⇒ A君=⑦、B君=④

2冊ずつ買ったときの残金

⇒ A君=⑥、B君=③


できました☆

このA君の⑦ー⑥=①、B君の④-③=①、この①がノート1冊の値段だね。2冊ずつ買ったときの残金がA君=⑥、B君=③だから、ここからもう2冊=②を買うと


A君=⑥-②=④

B君=③-②=①


になる。この④と①が4冊ずつ買った時の残金だから、答えの残金の比は4:1になる。このときもちゃんと2人の差は3になってるね!

ちなみに、2人の初めの所持金の比は、1冊ずつ買ったときの残金(A君=⑦、B君=④)にノート1冊分の①を足してあげればいいから


A君=⑦+①=⑧

B君=④+①=⑤


になって、A:B=8:5になるんだね。このときもちゃんと2人の差は3になってるね!当たり前を確認しよう!

よって、答えは4:1となる。


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過不足算6。

 【 問題 】3年生向け

ボールをいくつかの箱に入れていきます。1箱に17個ずつ入れると5個余り、18個ずつ入れていくと最後の1箱には8個が入ります。ボールは何個ありますか。


【 解答 】

過不足算は全体の差を個別の差で割ればいいから、どの子も比較的上手に解けるようになる。では、いきましょう。


ボ 17 17 ... 17 17 +5

ボ 18 18 ... 18   8


最後の8個がそろってないから、無理やり18個にしてあげる。そうすると、あと10個のボールを最後の箱に入れないといけないのだけど、その10個はないんだ。つまり、全部の箱に18個ずつボールを入れようとすると10個足りないてことだね。


ボ 17 17 ... 17 17 +  5

ボ 18 18 ... 18 18 -10


上の図を見て分かることがある。1箱あたりボールを1個ずつ増やすには余ってた5個では足りなくて、さらにあと10個がいる、そう、つまり、1箱あたりボールを1個ずつ増やすには15個(=5+10)が必要なんだ。

できました☆

箱の個数は


15÷1=15箱

(全体の差を1箱あたりの差で割る)


箱の個数が15箱と分かった。ボールの個数は


ボ 17 17 ... 17 17 +5

ボ 18 18 ... 18   8

だから

17×15+5=260個

18×14+8=260個


どちらでやっても260個になって数字が合うね!

よって、答えは260個となる。


~~~~~~~~~~~~~~


そもそもなんでこんな特殊な解き方するの??だって

17×□+5=18×□-10

⇒ □=15

で解けますよね?めんどくないですか?

そうなんだ、問題を見たときに難なく楽に上記の式が立てられるなら、それで何の支障もないしそっちの方がいいのかなとも思う。でも、多くの小学生にとってそれは困難なんだ。

小学生が自由自在に□を操って立式するのは簡単なことではなくて、かなりパターン化した上での提示となる(□を駆使して解くとしたら、逆に、それがベスト解法なんだと思う)。過不足算の場合、□を操って解くよりは

17 17 ... 17 17 +  5

18 18 ... 18 18 -10

のように書いて、全体の差を個別の差で割るとした方が過不足算を体得しやすい。

過不足算は「~個ずつ、~枚ずつ」みたいに表現も分かりやすいので、あ!過不足算だ!と気づきやすい。それに小学生が慣れたらこの程度は立式不要でほとんどの子は暗算でいけるようになるしね。

中高生みたいに□を操るのが難しいから、受験算数では○○算と名前を付けて分類して、各々に適った解き方を提示しているんだ。

□を操れるならそれでいいし、解ければ勝ちなのだから、あまり神経質にならず、ただ一貫性だけは絶対にもって、その子その子で臨機応変に対応していこう。


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過不足算5。

 【 問題 】4年生向け

ある教室で子どもたちに原こう用紙を配ります。小学生の3人には2枚ずつ、中学生の4人には3枚ずつ、高校生の□人には5枚ずつ配ると3枚足りません。配り方を変えて、全員に4枚ずつ配ると4枚余ります。□にあてはまる数字はいくつですか。


【 解答 】

2枚ずつとか3枚ずつとか5枚ずつとか凸凹だから、ここをそろえてあげる。高校生の人数がわかってないから「小学生の3人には2枚ずつ、中学生の4人には3枚ずつ」の部分を無理やり高校生の5枚ずつにそろえて、員に5枚ずつ配ったことにしてあげるんだ。では、いきましょう。


2 2 2 3 3 3 3 5 5 ... 5 -3

4 4 4 4 4 4 4 4 4 ... 4 +4


下の4枚ずつはいいんだ、そろってるから。上の2と3を無理やり5にしてあげる、つまり、配る枚数を2枚→5枚3枚→5枚にしてあげるんだ。小学生、中学生に配る枚数を増やすとどうなるか?すでに3枚足りてないから、、そう、足りてない枚数がさらに増えるね。

2枚→5枚の3枚増やすを3人だから3×3=9枚、3枚→5枚の2枚増やすを4人だから2×4=8枚、この9枚と8枚の計17枚が増える。配る枚数が17枚増えると、足りない枚数も3枚からさらに17枚増える、そう、3+17=20枚足りなくなる。

凸凹の上の部分を5でそろえてあげると


5 5 5 5 5 5 5 5 5 ... 5 -20

4 4 4 4 4 4 4 4 4 ... 4 +  4


普通の過不足算になった(人数の過不足算は全体の差を1人あたりの差で割れば人数が出るけど、下でくどくど説明するね)。

上の図を見て分かることがある。配る枚数を1人あたり5枚→4枚に1枚ずつ減らすと20枚足りなかったのが4枚余るようになる、そう、つまり、1人あたり1枚ずつ減らすと全体で24枚(=20+4)配る枚数が減るんだ。


24÷1=24人

全体の差を1人あたりの差で割る


これが全員の人数だから、6年生の人数は、24-(3+4)=17人、になるね。


よって、答えは17となる。


ちなみに原こう用紙の枚数は


2 2 2 3 3 3 3 5 5 ... 5 -3

4 4 4 4 4 4 4 4 4 ... 4 +4

だから

(2×3+3×4+5×17)-3=100枚

4×24+4=100枚


でちゃんと合うね!


~~~~~~~~~~~~~~


そもそもなんでこんな特殊な解き方するの??だって

6+12+5×□-3=12+16+4×□+4

⇒ 15+5×□=32+4×□

⇒ □=17

で解けますよね?めんどくないですか?

そうなんだ、問題を見たときに難なく楽に上記の式が立てられるなら、それで何の支障もないしそっちの方がいいのかなとも思う。でも、多くの小学生にとってそれは困難なんだ。

小学生が自由自在に□を操って立式するのは簡単なことではなくて、かなりパターン化した上での提示となる(□を駆使して解くとしたら、逆に、それがベスト解法なんだと思う)。過不足算の場合、□を操って解くよりは

5 5 5 5 5 5 5 5 5 ... 5 -20

4 4 4 4 4 4 4 4 4 ... 4 +  4

のように書いて、全体の差を個別の差で割るとした方が過不足算を体得しやすい。

過不足算は「~個ずつ、~枚ずつ」みたいに表現も分かりやすいので、あ!過不足算だ!と気づきやすい。それに小学生が慣れたらこの程度は立式不要でほとんどの子は暗算でいけるようになるしね。

中高生みたいに□を操るのが難しいから、受験算数では○○算と名前を付けて分類して、各々に適った解き方を提示しているんだ。

□を操れるならそれでいいし、解ければ勝ちなのだから、あまり神経質にならず、ただ一貫性だけは絶対にもって、その子その子で臨機応変に対応していこう


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過不足算4。

 【 問題 】3年生向け

サッカー同好会でサッカーボールを2個買います。会員1人につき300円ずつ集めると1700円足りず、350円ずつ集めると400円余ります。サッカーボール1個の値段はいくらですか。


【解答 】

人数の過不足算は全体の差を1人あたりの差で割れば人数が出るので、ちょっとやればすぐに慣れてしまうと思う。では、いきましょう。


ボ×2 300 300 ... 300 +1700

ボ×2 350 350 ... 350 -  400


300円ずつ集めると1700円足りないは+1700にしてある。足りないということは集めた金額にさらに上乗せしないと買えないわけだから+1700にしてあげるんだ。

350円ずつ集めると400円余る=400円集め過ぎたので-400にしてある。集め過ぎたということはボールはそんなに高くないわけだから、集め過ぎた金額から引いてあげるんだ。

上の図で分かることがある。1人あたり50円ずつ多く集めると、1700円足りなかったのが400円余る、そう、1人あたり50円ずつ多く集めると2100円(=1700+400)多く集まるんだ。

できました☆

同好会の会員の人数は


2100÷50=42人

全体の差を1人あたりの差で割る


となる。サッカーボール2個の値段は


300×42+1700=14300円

350×42-  400=14300円


14300円がサッカーボール2個の値段なんだから、サッカーボール1個の値段は14300÷2=7150円だね。

よって、答えは7150円となる。


~~~~~~~~~~~~~~


そもそもなんでこんな特殊な解き方するの??だって

300×□+1700=350×□-400

⇒ □=42

で解けますよね?めんどくないですか?

そうなんだ、問題を見たときに難なく楽に上記の式が立てられるなら、それで何の支障もないしそっちの方がいいのかなとも思う。でも、多くの小学生にとってそれは困難なんだ。

小学生が自由自在に□を操って立式するのは簡単なことではなくて、かなりパターン化した上での提示となる(□を駆使して解くとしたら、逆に、それがベスト解法なんだと思う)。過不足算の場合、□を操って解くよりは

300 300 ... 300 +1700

350 350 ... 350 -  400

のように書いて、全体の差を個別の差で割るとした方が過不足算を体得しやすい。

過不足算は「~個ずつ、~枚ずつ」みたいに表現も分かりやすいので、あ!過不足算だ!と気づきやすい。それに小学生が慣れたらこの程度は立式不要でほとんどの子は暗算でいけるようになるしね。

中高生みたいに□を操るのが難しいから、受験算数では○○算と名前を付けて分類して、各々に適った解き方を提示しているんだ。

□を操れるならそれでいいし、解ければ勝ちなのだから、あまり神経質にならず、ただ一貫性だけは絶対にもって、その子その子で臨機応変に対応していこう。


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過不足算3。

 【 問題 】4~5年生向け

鉛筆の本数はボールペンの本数の2.5倍です。生徒にボールペンを2本ずつ配ると8本余り、鉛筆を6本ずつ配ると10本足りません。ボールペンは何本ありますか。


【 解答 】

過不足算は難しくなると立式も難しくなるから、小学生らしく解くのが一番良いと思う。では、いきましょう。


ボ=②本 2 2 ... 2 +  8

鉛=⑤本 6 6 ... 6 -10


図を書くと上のような感じになる。鉛筆はボールペンの2.5倍だからボールペンを②本としてあげたんだ、鉛筆は②×2.5=⑤本だね。また、余る方は+を書いてあげて、反対に足りない方は-を書いてあげる。

過不足算では配る物の個数が違う場合は同じ個数に無理やりそろえてあげる、そう、最小公倍数で無理やりそろえてあげるんだ。②と⑤の最小公倍数は⑩だから、それぞれに×2と×5をする。


ボ=⑩本 10 10 ... 10 +40

鉛=⑩本 12 12 ... 12 -20


ボールペンは全部に×5、鉛筆は全部に×2をする。ボールペンで言えば、ボールペンの本数を5倍にしたんだから、配る本数も余る本数も5倍にするんだ。

うん、普通の過不足算になったね(人数の過不足算は全体の差を1人あたりの差で割れば人数が出るけど、下でくどくど説明するね)。

上の図を見て分かることがある。鉛筆はボールペンより2本ずつ多く配ったから、40本余ってたのが20本足りなくなったんだ。つまり、1人あたり2本ずつ多く配るためには、余ってた40本では足りなくて、さらに20本が必要ということになる。そう、1人あたり2本ずつ多く配るためには60本(=40+20)が必要なんだ。

できました☆

1人あたり2本ずつ多く配るために60本が必要なんだから、生徒の人数は


60÷2=30人

全体の差を1人あたりの差で割る


生徒の人数が30人と分かった。ボールペンの数と鉛筆の数を確認すると


ボ 2 2 ... 2 +  8

鉛 6 6 ... 6 -10

だから

ボ=2×30+8=68本

鉛=6×30-10=170本


になって、鉛筆はボールペンの2.5倍にちゃんとなってるね!

よって、答えは68本となる。


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