【 問題 】4年生向け
ある教室で子どもたちに原こう用紙を配ります。小学生の3人には2枚ずつ、中学生の4人には3枚ずつ、高校生の□人には5枚ずつ配ると3枚足りません。配り方を変えて、全員に4枚ずつ配ると4枚余ります。□にあてはまる数字はいくつですか。
【 解答 】
2枚ずつとか3枚ずつとか5枚ずつとか凸凹だから、ここをそろえてあげる。高校生の人数がわかってないから「小学生の3人には2枚ずつ、中学生の4人には3枚ずつ」の部分を無理やり高校生の5枚ずつにそろえて、全員に5枚ずつ配ったことにしてあげるんだ。では、いきましょう。
2 2 2 3 3 3 3 5 5 ... 5 -3
4 4 4 4 4 4 4 4 4 ... 4 +4
下の4枚ずつはいいんだ、そろってるから。上の2と3を無理やり5にしてあげる、つまり、配る枚数を2枚→5枚、3枚→5枚にしてあげるんだ。小学生、中学生に配る枚数を増やすとどうなるか?すでに3枚足りてないから、、そう、足りてない枚数がさらに増えるね。
2枚→5枚の3枚増やすを3人だから3×3=9枚、3枚→5枚の2枚増やすを4人だから2×4=8枚、この9枚と8枚の計17枚が増える。配る枚数が17枚増えると、足りない枚数も3枚からさらに17枚増える、そう、3+17=20枚足りなくなる。
凸凹の上の部分を5でそろえてあげると
5 5 5 5 5 5 5 5 5 ... 5 -20
4 4 4 4 4 4 4 4 4 ... 4 + 4
普通の過不足算になった(人数の過不足算は全体の差を1人あたりの差で割れば人数が出るけど、下でくどくど説明するね)。
上の図を見て分かることがある。配る枚数を1人あたり5枚→4枚に1枚ずつ減らすと20枚足りなかったのが4枚余るようになる、そう、つまり、1人あたり1枚ずつ減らすと全体で24枚(=20+4)配る枚数が減るんだ。
24÷1=24人
(全体の差を1人あたりの差で割る)
これが全員の人数だから、6年生の人数は、24-(3+4)=17人、になるね。
よって、答えは17となる。
ちなみに原こう用紙の枚数は
2 2 2 3 3 3 3 5 5 ... 5 -3
4 4 4 4 4 4 4 4 4 ... 4 +4
だから
(2×3+3×4+5×17)-3=100枚
4×24+4=100枚
でちゃんと合うね!
~~~~~~~~~~~~~~
そもそもなんでこんな特殊な解き方するの??だって
6+12+5×□-3=12+16+4×□+4
⇒ 15+5×□=32+4×□
⇒ □=17
で解けますよね?めんどくないですか?
そうなんだ、問題を見たときに難なく楽に上記の式が立てられるなら、それで何の支障もないしそっちの方がいいのかなとも思う。でも、多くの小学生にとってそれは困難なんだ。
小学生が自由自在に□を操って立式するのは簡単なことではなくて、かなりパターン化した上での提示となる(□を駆使して解くとしたら、逆に、それがベスト解法なんだと思う)。過不足算の場合、□を操って解くよりは
5 5 5 5 5 5 5 5 5 ... 5 -20
4 4 4 4 4 4 4 4 4 ... 4 + 4
のように書いて、全体の差を個別の差で割るとした方が過不足算を体得しやすい。
過不足算は「~個ずつ、~枚ずつ」みたいに表現も分かりやすいので、あ!過不足算だ!と気づきやすい。それに小学生が慣れたらこの程度は立式不要でほとんどの子は暗算でいけるようになるしね。
中高生みたいに□を操るのが難しいから、受験算数では○○算と名前を付けて分類して、各々に適った解き方を提示しているんだ。
□を操れるならそれでいいし、解ければ勝ちなのだから、あまり神経質にならず、ただ一貫性だけは絶対にもって、その子その子で臨機応変に対応していこう
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