【 問題 】5年生向け
一定の割合で水が入ってくる池があります。この池の水を抜くためにポンプを使います。池の水をすべて抜くのにポンプ6台だと24時間、ポンプ8台だと16時間かかります。では、4時間で池の水をすべて抜くには最低何台のポンプが必要ですか。但し、ポンプの性能はすべて同じものとします。
【 解答 】
前回記事のニュートン算とまったく同じなので前回記事を参照して見比べながら、算数的思考を体感して欲しい。ニュートン算が出題されたら「よしっ!」と思えるようになろう。では、いきます。
6台 ⇒ ②×24h=㊽
8台 ⇒ ③×16h=㊽
②=ポンプ6台が1hに減らす元々の池の水の量
③=ポンプ8台が1hに減らす元々の池の水の量
㊽=元々の池の水の量
②と③は24h:16h=3:2の逆比だったね。
ここで差を見る、2台増えたら処理能力が①増えたんだ、そう、③-②=①がポンプ2台が1hにくみ出す水の量(性能)になる。ポンプ2台=①、なんだから、ポンプ6台=③、ポンプ8台=④になる。
6台=③ ⇒ ②×24h=㊽
8台=④ ⇒ ③×16h=㊽
あれ、おかしい、ポンプ6台で③の水をくみ出しているはずなのに元々の池の水は②しか減らせてないし、ポンプ8台で④の水をくみ出しているはずなのに元々の池の水は③しか減らせてない。
そうなんだ、③-②=④-③=①は1hに池に入ってくる水の量ってことなんだね。
まとめると
ポンプ2台が1hにくみ出す水の量(性能)=①
1hに池に入ってくる水の量=①
元々の池の水の量=㊽
できました☆
4時間で元々の池の水を全部なくせばいいのだから、ポンプが1hにくみ出す水の量を□とすると
(□-①)×4h=㊽
⇒ □-①=⑫
⇒ □=⑬
①=ポンプ2台、だから、⑬=ポンプ26台、きれいに並べてあげると下のような感じ。
6台=③ ⇒ ②×24h=㊽
8台=④ ⇒ ③×16h=㊽
26台=⑬ ⇒ ⑫× 4h=㊽
よって、答えは26台となる。
~ 算数を教えるにあたって ~
本質的な解き方、筋道がきれいな解き方、記憶に残る癖のある解き方、その子ならではの特別な解き方などなど再現性(汎用性)の高い解き方を小学生に提示して、自走できるまでは伴走してあげないといけない。相当な程度までのパターン化と反復演習も必要になってくるかもしれない。明らかに上を行ってる頭脳集団を想定しているわけではない、ごくごく普通の標準的な子を想定してるんだ。
小学生にしろ中学生にしろ、成績が良くない子たちに僕は言いたい、責任は君たちにもあるけど決して君たちだけの責任ではない、君たちの周りの大人たち、お父さんやお母さんや塾の先生や個別指導の先生や家庭教師の先生にも相応に責任があるはずだ。
1人の力で乗り越えられるほど昨今の中学受験は優しくはない、あまり自己責任を声高にしないで、みんなで力を合わせて悔いのないように全力を尽くそう。
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