2024-12-16

ニュートン算3。

【 問題 】5~6年生向け

ある学校では、文化祭を2日間行いました。2日とも、入場開始前の受付にすでに長い行列ができていて、入場開始後は5分ごとに100人の入場希望者が列に加わっていきました。

1日目は受付の数を7ヶ所にしたところ、入場開始から45分後に列に並んでいる人は10人になりました。

2日目は入場開始前の列が1日目よりも25人多かったので、受付の数を8ヶ所にしたところ、入場開始からちょうど20分後に並んでいる人がいなくなりました。

どの受付場所でも、5分ごとに受付のできる人数は同じです。

このとき、次の問いに答えなさい。

(1)1ヶ所の受付場所で、5分ごとに何人の受付ができましたか。

(2)2日目の入場開始前に列に並んでいた人は何人ですか。

(2012 桜蔭中学校 大問3)


【 解答 】

小学生がこの文章を時間制限のある中で理解しないといけない。5~10分くらいで解くんだから大変だよ。でも、大問5題のうちの1題だから考えようによっては美味しい問題かも知れないね、それに(1)が解ければ必然的に(2)もいけるしね。この問題を完答できた子は合格にぐっと近づいたと思うよ。

いわゆるニュートン算だけど一般的なニュートン算とはちょっと違う、何が?ていうと元々の人数が違うんだ。問題を見てみよう、2日目は1日目よりも25人多いと書いてあるね、しかも1日目は10人残したとある、ここが違う。元々の人数が違うと逆比が使えないから、正面からというか本質に着眼して解いていくことになる。

立式さえできれば一般的なニュートン算よりも理解は簡単だと思う。では、いきましょう。


もう先に式を作っちゃうね。


⑦×45=900+□-10

⑧×20=400+□+25


問題は長いのにこのたった2つの式を解いてしまえば点数がもらえちゃう。2012年の桜蔭と言えば今と同じく女子最高峰で日能研R4偏差値69だよ。やる気出てこないですか?

7ヶ所と8ヶ所の受付能力を⑦と⑧としたんだ、そう、つまり、受付1カ所が1分で受け付けする人数を①としたことになる(5分で①とした方が問題には忠実だけど、ここでは1分で①とするね)。

7ヶ所=⑦で45分だから⑦×45の人数を受け付けた。

8ヶ所=⑧で25分だから⑧×25の人数を受け付けた。

ここまではいいね。

7ヶ所のときは45分、8ヶ所のときは20分かかってる、5分ごとに100人増えると書いてあるから、並んできた人数は


5分=100人

⇒ 45分=900人、20分=400人


だね。

□は何かと言うと1日目に元々並んでいた人数だ。すると、2日目に元々並んでいた人数は□+25人だ、問題にそう書いてあるね。これは(2)で問われている人数だ。

注意しなきゃなのは、1日目は□人全員は受け付けできなかったとある、10人残してしまったと。だから、1日目に受け付けした人数は900+□-10人になるんだ、忘れずに10人減らしておこう。


⑦×45=900+□-10

⑧×20=400+□+25


⑦×45は1日目に受け付けた人数、それと等しいのが、並んできた900人+元々並んでいた□人-受け付けしきれなかった10人、てことになる。

⑧×20は2日目に受け付けた人数、それと等しいのが、並んできた400人+元々並んでいた□+25人、てことになる。


⑦×45=900+□-10

⑧×20=400+□+25

まとめると

⑦×45=890+□

⑧×20=425+□

上の式と下の式を比べてあげると、⑦×45と⑧×20の差が465(=890-425)と分かる。

⑦×45-⑧×20=465

⇒ ①=3


そう、①=3ということは、受付1ヶ所が1分で受け付けする人数が3人てこと、(1)では1ヶ所の受付が5分で何人受け付けしますか?と聞いてるから


3×5=15人


ということになる。(2)では2日目の元々並んでいた人数を聞いてるから□+25人を出してあげればいい。


①=3

⇒ ⑧=24


できました☆


⑧×20=400+□+25

⇒ 24×20=400+□+25

⇒ □+25=480-400=80人


よって、答えは(1)15人、(2)80人となる。


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