2025-04-11

植木算2。

 【 問題 】4年生向け

A地点からB地点まで木を植えるために▢本の木を用意しました。A地点から8m間隔で植えていくと木が足りなく、B地点の手前135mの地点まで木を植えることになります。また、A地点から10m間隔で植えていくと木が5本余り、B地点の手前5mの地点まで木を植えることになります。

(1)▢にあてはまる数字はいくつですか。

(2)B地点で▢本目の木がちょうど植え終わるとき、木と木の間隔は何mですか。


【 解答 】

立式が簡単だから、植木算の鉄則、間の数から攻めていけばいいと思う。

では、いきます。


(1)

植木算で大事なのは間の数、これに尽きる。

間の数をまず考えて、それから木の本数を考えればいい。


▢本の木を全部植えたときの間の数を△(=▢―1)とおいて立式してみる。

8m間隔の方はすぐに式が作れる。


AからBの距離

8m×△+135m


これはいいね。

もうこれで2つの式のうち1つが作れた。あとは10m間隔の方の式を作ってあげればいい。


AからBの距離

10m×△-45m


これはどうだろう。

10m間隔で▢本の木を全部植えてしまうと間隔が広すぎてB地点を超えてしまうんだ。

余ってる5本を植えようとすると、最後に植えた木の地点(B地点の5m手前)から、あと10m×5=50m先まで植えることになる。

B地点の5m手前から50m先だから、B地点の45m(=50-5m)先てことだ。

10m間隔で木を全部植えるとB地点を45m超えてしまうから、その分を引いてあげないといけない。だから、AからBの距離は、10m×△-45m、となるんだね。


できました☆


AからBの距離

8m×△+135m = 10m×△-45m

⇒ 2×△=180

△=90


△=90は間の数だから、+1をしてあげれば木の本数だね。


90+1=91本


よって、答えは91となる。


(2)

AからBの距離を出してあげる。


8m×△+135m = 10m×△-45m


これに△=90を入れてあげればいい。


8×90+135=10×90-45=855m


AからBの距離は855m、ここに91本を等間隔で植えるんだ。

91本の木を植える=間の数が90個、植木算は間の数が大事だよ!

できました☆


855m÷90=9.5m


9.5m間隔で植えてあげると、91本目の木がちょうどB地点に植えられることになる。


よって、答えは9.5mとなる。


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2025-04-10

食塩水10。

 【 問題 】5年生向け

濃度26%の食塩水が水そうに入ってます。この水そうに一定の割合(1秒あたり同じ量)で水を注入していったところ、水を注入し始めてから4分10秒後に食塩水の濃度は1%になりました。食塩水の濃度が10%になったのは、水を注入し始めてから何秒後ですか。


【 解答 】

小学校でも新たな学年がスタート、前学年が不本意な結果だった子は勉強の仕方を大人と相談しながら(勉強の仕方を変える・変えないどちらにせよ、確認は必要だよ!)、気持ちを新たに取り組んでいこう。

では、いきます。


天秤図を使わずに解いてみるね。

水を加えるだけで食塩の量は変わらないから逆比で攻める。

 Read more » cf.食塩水1 


▢×26%=◯×1%(=食塩の量)

⇒ ▢:◯=1:26

⇒ 初めの量の▢=1に対して、加えた水の量は26-1=25


▢×26%=△×10%(=食塩の量)

⇒ ▢:△=5:13

⇒ 初めの量の▢=5に対して、加えた水の量は13-5=8


初めの量の▢は同じだから、ここでは、1と5の最小公倍数5でそろえてあげよう。

1%の式を×5してあげればいいね。


▢×26%=◯×1%

⇒ ▢:◯=5:130

⇒ 初めの量の▢=5に対して、加えた水の量は130-5=125


▢×26%=△×10%

⇒ ▢:△=5:13

⇒ 初めの量の▢=5に対して、加えた水の量は13-5=8


できました☆


125の水の量を入れるのに4分10秒=250秒かかった。8の水の量を入れる時間を出してあげればいい。


250秒× 8/125=16秒


逆比を使いこなせるように練習しよう!


よって、答えは16秒後となる。


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2025-04-09

食塩水9。

 【 問題 】4年生向け

食塩と水の割合が3:50である食塩水Aに、12%の食塩水500gを加えたところ、食塩と水の割合が1:12の食塩水Bができました。食塩水Aに含まれていた食塩は何gですか。


【 解答 】

天秤図で解くよりも倍数変化算で解いた方がスムーズかもね。

では、いきましょう。


ここでは倍数変化算で解く。

 Read more » cf.倍数変化算3 


食塩水Aの食塩=③

食塩水Aの水=㊿

12%の食塩水500g=食塩60g+水440g


すると、次のように立式できる。


③+60 : ㊿+440 = 1 : 12


あとはこれを解くだけ。


③+60 : ㊿+440 = 1 : 12

⇒ ㊿+440=㊱+720

⇒ ⑭=280

⇒ ①=20

③=60g


食塩水Aの食塩

③=60g

食塩水Aの水

㊿=1000g

食塩水A

60+1000=1060g


くどくどと確認して問題把握に努めよう!


よって、答えは60gとなる。


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食塩水8。

 【 問題 】5~6年生向け

食塩水A15gに水210gを加えると食塩水Bと同じ濃度になります。

食塩水A265gに食塩10gを加えると食塩水Cと同じ濃度になります。

食塩水Bと食塩水Cを同じ量で混ぜると食塩水Aと同じ濃度になります。

食塩水Aの濃度は何%ですか。


【 解答 】

たとえば、小難しい解き方をすると次のような感じになる。


15+210=225

265+10=275

225:275=9:11

水=210×11=2310

食塩=10×9=90

90÷(2310+90)=3.75%


天秤図も不要だし速いと言えば速い。でも、これは通常運転ではないだろう。

そうではなくて、正面から攻めればいいんだ。自分の知ってる形に持ち込めるよう、わかるところから順々に出していけば正答に辿り着ける。

受験算数において、気づけと言うのは簡単だけど、実際に気づくのは簡単ではない。

自分の知ってることを増やし、自分の知ってる形に持ち込む、これこそが受験算数における取り組み姿勢だ。

天秤図に慣れてから取り組んでみよう。

では、いきます。


1つ目、食塩水A15gに水210gを加えると食塩水Bと同じ濃度、これを見た瞬間に


Aの濃度:Bの濃度=15:1

⇒ Aの濃度=⑮%、Bの濃度①%


がわかるようになって欲しい Read more » cf.食塩水1 


2つ目、食塩水Bと食塩水Cを同じ量で混ぜると食塩水Aと同じ濃度、これを見た瞬間に


Aの濃度=⑮%、Bの濃度①%

Cの濃度=㉙%、Aの濃度=⑮%、Bの濃度=①%


がわかるようになって欲しい。そう、真ん中平均だね。


これでほぼ完成です。

あとはみんなが得意の天秤図に持ち込むだけ。


3つ目、食塩水A265gに食塩10gを加えると食塩水Cと同じ濃度、これを天秤図に落とし込んであげる。練習のときは急がずに丁寧に書けばいいよ。



整理してあげると


小難しいことをやれてしまう子はいい、自由自在に躍動して欲しい。でも、そうではない大半の子は、原則を意識して外さずに、自分の知ってる形に持ち込むんだ!気づきという誘惑的な安易な言葉に頼るな!


よって、答えは3.75%となる。


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2025-04-08

食塩水7。

 【 問題 】5年生向け

ビーカーに6%の食塩水120gが入ってます。

このビーカーに、食塩水A▢gを加えると10%になります。

このビーカーに、食塩水B▢gを加えると8%になります。

食塩水Aと食塩水Bの濃度の差は5%です。

▢に入る数字はいくつですか。ただし、▢には同じ数字が入ります。


【 解答 】

食塩水の天秤図が食塩のやり取りを表していることがきちんとわかっていれば、暗算でできちゃうね。こういう発想が受験数学にはない、受験算数の良さの1つだと思います。

では、いきましょう。


まず、AとBはどちらが濃いのだろうか?そう、もちろんAだ。だって、同じ量を加えたとき、Aを加えた方が濃くなってるね。

ここで問題把握のために天秤図を書いてみよう。

すると、次のような感じになる。



前回の問題を思い出して欲しい。

天秤図で解く、逆比!のイメージが強いと思うけど、天秤図は食塩のやり取りを表している Read more » cf.食塩水6 


120g×(10-6)%=▢g×(A-10)%

120g×(8-6)%=▢g×(B-8)%


少し計算すると


120g×4%=▢g×(A-10)%

120g×2%=▢g×(B-8)%


ここで、A=B+5、を入れてあげると


120g×4%=▢g×(B+5-10)%

120g×2%=▢g×(B-8)%


少しまとめて解いてみると


120g×4%=▢g×(B-5)%

120g×2%=▢g×(B-8)%

120g×2%=▢g×3%

▢=80


どうだろう、きちんと理解すれば暗算でできそうじゃないか?

Aを加えたときに比べてBを加えたときは、6%の食塩水は120g×2%だけ少なく食塩をもらった。なぜなら、BはAよりも濃度が低いからだ。

一方で、BはAよりも食塩を少なくあげたんだ。

A-10%(=B+5-10=B-5%)とB-8%を比べると、その差は3%になる。

つまり、Bは▢g×3%だけ少なく食塩をあげたんだ。


120g×2%=▢g×3%


この式を問題から1発で導けるようになって欲しい。


120g×2%=▢g×3%

⇒ ▢=80


ちなみに、AとBの濃度も出しておこうか。


Aの濃度

=10%+4%× 3/2=16%

Bの濃度

=8%+2%× 3/2=11%


ちゃんと濃度差も5%になってるね!

天秤図では逆比はもちろんだけど、あげる食塩の量=もらう食塩の量、も意識してみよう!


よって、答えは80となる。


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食塩水6。

 【 問題 】4年生向け

3%の食塩水450gと5%の食塩水90gと食塩▢gを混ぜたら10%の食塩水ができました。

▢にあてはまる数字はいくつですか。


【 解答 】

食塩水の基本問題。これをどう解くか。

1つは、天秤図。

食塩のやり取りを天秤図、でやってあげる。

もう1つは、食塩/食塩水。

差が変わらないから差をそろえる=倍数算、でやってあげる。

この問題であれば、生徒の習熟度次第ではあるけど、僕は天秤図を優先で教える。でも、食塩/食塩水も教えると思う。両方とも大事だから、両方を提示する。別の解き方を生徒がしてくれるなら、それは生かしながら進める。

何が言いたいかというと、算数は教え手・解き手によって解き方が大きく異なる。解き方が異なるのは構わない、ただ、とくに教え手について言えることなんだけど、一貫性と再現性だけは気にしないといけない。

では、いきましょう。


まずは、天秤図から。



10%を基準にして、右側の濃い食塩水から、左側の薄い食塩水に食塩をあげてるんだ。

そう、あげる食塩の量ともらう食塩の量がつり合ってるんだ。


右側のあげる食塩:▢g×(100-10)%

左側のもらう食塩:450g×(10-3)%+90g×(10-5)%


右側の食塩水は食塩をあげて10%に、左側の食塩水は食塩をもらって10%になるんだ。

これを理科のてこの原理みたいに書くと上のような感じになる。


▢×(100-10)=450×(10-3)+90×(10-5)

⇒ ▢×90=3600

⇒ ▢=40


食塩水が4種類でも5種類でもいけるから便利だとは思う。


次は、食塩/食塩水で解いてみる。



全部の食塩水と食塩を足したら濃度が10%=1/10になった。

分母に食塩水、分子に食塩を書いてあげる。

食塩▢gの▢は分子と分母の両方に書くんだよ、だって、食塩水=食塩+水、でしょ。食塩を加えれば、当然、食塩水の量も増える。

あとは、差が変わらない倍数算。

同じ▢を足したのだから分母と分子の差は変わらないはず、だから、そろえてあげる。


分母と分子の差

540-18=522g


この差の522gは変わらない


1/10の分母と分子の差

10-1=9

⇒ 522÷9=58倍

⇒ 1/10=58/580


そう、1/10というのは約分する前は、58g/580g、だったんだね。


18+▢=58

540+▢=580

⇒ ▢=40


小学生は天秤図を書くの巧いし速いからね、天秤図で感覚を鍛えた方が良いかも。


よって、答えは40となる。


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2025-04-07

面積22。

 【 問題 】4年生向け



三角形ABCの辺上に点Dと点Eはあり、点FはDE上にあります。

AD:DB=2:3、AE=EC、DF:FE=2:1です。

三角形FBCの面積は三角形ABCの面積の何倍ですか。


【 解答 】

面積比の基本問題。

解き方は複数あるけど適切な時間内に解けるなら解き方は何でもいいよ。

では、いきます。


ここでは、等高三角形を作るためにAFに補助線を引いてあげる。

すると以下のように面積比がわかる。



あとは隣辺比を使えば完成です。


△ADEの面積

= △ABCの面積 × 2/5 × 1/2

△ABCの面積 × 1/5


△ADEの面積=②+①=③

△ADEの面積=△ABCの面積× 1/5

△ABCの面積=⑮


できました☆


△FBCの面積

= △ABCの面積-(△ABFの面積+△ACFの面積)

= ⑮-(⑤+②)

= 


△FBCの面積=△ABCの面積×▢

⇒ ⑧=⑮×▢

⇒ ▢=8/15


本問のような簡単な問題で当たり前の確認をして土台を固めるんだ。受験算数の図形や場合の数は、高校数学でも活躍してくれる!頑張りがいがあると思うよ!


よって、答えは8/15倍となる。


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2025-04-06

面積21。

 【 問題 】5年生向け



四角形ABCDは長方形です。

AB=8㎝、BC=12㎝、EB=10㎝で、EはADの中点、FはEBの中点、GはDC上の点、HはEB上の点です。また、∠GHB=90°で、∠FGH=∠BCFです。

三角形HFGの面積は何㎠ですか。


【 解答 】

解き方はいくつかありそうだね。

3:4:5はどこかで使うんだろうな、∠FGH=∠BCFを使ってどこかに相似を作るんだろうな、くらいは考えながら問題に入りたい。

簡単ではないと思うけど、この難易度くらいまでは、上に抜けている子たち以外も果敢に挑んで欲しい。では、いきましょう。


ここでは、Fから真下に垂線を引いて三角形HFGとの相似を作ってみる。



すると、HF:HG=4:9、がわかる。

ここまでは何も問題はない。問題はここからだ。


EF=5㎝とわかってるから、EHを絡めたい。

∠HGD=∠BEA、これは見えて欲しい。

( 鉄則4:Read more » cf.面積3 )

EはADの中点。


これらを踏まえてBEをEの外側の方に伸ばしてあげると、3:4:5の三角形が使える。




三角形IHGは3:4:5の三角形だ。


HF:HG=4:9

HG:IH=3:4

HF:HG:IH=4:9:12


△IDEと△BAEは合同

⇒ IE=BE=10㎝


IE=10㎝、EF=5㎝

IF=15㎝


できました☆


IF=15㎝

HF:HG:IH=4:9:12

HF=15㎝× 4/16=15/4㎝HG=15㎝× 9/16=135/16㎝


三角形HFGの面積

= HF×HG× 1/2

= 15/4 × 135/16 × 1/2 = 2025/128㎠


相似は習うより慣れろの側面はある。どうせこうなるんだろうな~と推測できると勝ちなんだけど、そのためには、上に抜けている子たち以外は理詰めで練習して欲しい。


よって、答えは2025/128㎠となる。


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