2025-04-08

食塩水7。

 【 問題 】5年生向け

ビーカーに6%の食塩水120gが入ってます。

このビーカーに、食塩水A▢gを加えると10%になります。

このビーカーに、食塩水B▢gを加えると8%になります。

食塩水Aと食塩水Bの濃度の差は5%です。

▢に入る数字はいくつですか。ただし、▢には同じ数字が入ります。


【 解答 】

食塩水の天秤図が食塩のやり取りを表していることがきちんとわかっていれば、暗算でできちゃうね。こういう発想が受験数学にはない、受験算数の良さの1つだと思います。

では、いきましょう。


まず、AとBはどちらが濃いのだろうか?そう、もちろんAだ。だって、同じ量を加えたとき、Aを加えた方が濃くなってるね。

ここで問題把握のために天秤図を書いてみよう。

すると、次のような感じになる。



前回の問題を思い出して欲しい。

天秤図で解く、逆比!のイメージが強いと思うけど、天秤図は食塩のやり取りを表している Read more » cf.食塩水6 


120g×(10-6)%=▢g×(A-10)%

120g×(8-6)%=▢g×(B-8)%


少し計算すると


120g×4%=▢g×(A-10)%

120g×2%=▢g×(B-8)%


ここで、A=B+5、を入れてあげると


120g×4%=▢g×(B+5-10)%

120g×2%=▢g×(B-8)%


少しまとめて解いてみると


120g×4%=▢g×(B-5)%

120g×2%=▢g×(B-8)%

120g×2%=▢g×3%

▢=80


どうだろう、きちんと理解すれば暗算でできそうじゃないか?

Aを加えたときに比べてBを加えたときは、6%の食塩水は120g×2%だけ少なく食塩をもらった。なぜなら、BはAよりも濃度が低いからだ。

一方で、BはAよりも食塩を少なくあげたんだ。

A-10%(=B+5-10=B-5%)とB-8%を比べると、その差は3%になる。

つまり、Bは▢g×3%だけ少なく食塩をあげたんだ。


120g×2%=▢g×3%


この式を問題から1発で導けるようになって欲しい。


120g×2%=▢g×3%

⇒ ▢=80


ちなみに、AとBの濃度も出しておこうか。


Aの濃度

=10%+4%× 3/2=16%

Bの濃度

=8%+2%× 3/2=11%


ちゃんと濃度差も5%になってるね!

天秤図では逆比はもちろんだけど、あげる食塩の量=もらう食塩の量、も意識してみよう!


よって、答えは80となる。


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食塩水6。

 【 問題 】4年生向け

3%の食塩水450gと5%の食塩水90gと食塩▢gを混ぜたら10%の食塩水ができました。

▢にあてはまる数字はいくつですか。


【 解答 】

食塩水の基本問題。これをどう解くか。

1つは、天秤図。

食塩のやり取りを天秤図、でやってあげる。

もう1つは、食塩/食塩水。

差が変わらないから差をそろえる=倍数算、でやってあげる。

この問題であれば、生徒の習熟度次第ではあるけど、僕は天秤図を優先で教える。でも、食塩/食塩水も教えると思う。両方とも大事だから、両方を提示する。別の解き方を生徒がしてくれるなら、それは生かしながら進める。

何が言いたいかというと、算数は教え手・解き手によって解き方が大きく異なる。解き方が異なるのは構わない、ただ、とくに教え手について言えることなんだけど、一貫性と再現性だけは気にしないといけない。

では、いきましょう。


まずは、天秤図から。



10%を基準にして、右側の濃い食塩水から、左側の薄い食塩水に食塩をあげてるんだ。

そう、あげる食塩の量ともらう食塩の量がつり合ってるんだ。


右側のあげる食塩:▢g×(100-10)%

左側のもらう食塩:450g×(10-3)%+90g×(10-5)%


右側の食塩水は食塩をあげて10%に、左側の食塩水は食塩をもらって10%になるんだ。

これを理科のてこの原理みたいに書くと上のような感じになる。


▢×(100-10)=450×(10-3)+90×(10-5)

⇒ ▢×90=3600

⇒ ▢=40


食塩水が4種類でも5種類でもいけるから便利だとは思う。


次は、食塩/食塩水で解いてみる。



全部の食塩水と食塩を足したら濃度が10%=1/10になった。

分母に食塩水、分子に食塩を書いてあげる。

食塩▢gの▢は分子と分母の両方に書くんだよ、だって、食塩水=食塩+水、でしょ。食塩を加えれば、当然、食塩水の量も増える。

あとは、差が変わらない倍数算。

同じ▢を足したのだから分母と分子の差は変わらないはず、だから、そろえてあげる。


分母と分子の差

540-18=522g


この差の522gは変わらない


1/10の分母と分子の差

10-1=9

⇒ 522÷9=58倍

⇒ 1/10=58/580


そう、1/10というのは約分する前は、58g/580g、だったんだね。


18+▢=58

540+▢=580

⇒ ▢=40


小学生は天秤図を書くの巧いし速いからね、天秤図で感覚を鍛えた方が良いかも。


よって、答えは40となる。


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2025-04-07

面積22。

 【 問題 】4年生向け



三角形ABCの辺上に点Dと点Eはあり、点FはDE上にあります。

AD:DB=2:3、AE=EC、DF:FE=2:1です。

三角形FBCの面積は三角形ABCの面積の何倍ですか。


【 解答 】

面積比の基本問題。

解き方は複数あるけど適切な時間内に解けるなら解き方は何でもいいよ。

では、いきます。


ここでは、等高三角形を作るためにAFに補助線を引いてあげる。

すると以下のように面積比がわかる。



あとは隣辺比を使えば完成です。


△ADEの面積

= △ABCの面積 × 2/5 × 1/2

△ABCの面積 × 1/5


△ADEの面積=②+①=③

△ADEの面積=△ABCの面積× 1/5

△ABCの面積=⑮


できました☆


△FBCの面積

= △ABCの面積-(△ABFの面積+△ACFの面積)

= ⑮-(⑤+②)

= 


△FBCの面積=△ABCの面積×▢

⇒ ⑧=⑮×▢

⇒ ▢=8/15


本問のような簡単な問題で当たり前の確認をして土台を固めるんだ。受験算数の図形や場合の数は、高校数学でも活躍してくれる!頑張りがいがあると思うよ!


よって、答えは8/15倍となる。


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2025-04-06

面積21。

 【 問題 】5年生向け



四角形ABCDは長方形です。

AB=8㎝、BC=12㎝、EB=10㎝で、EはADの中点、FはEBの中点、GはDC上の点、HはEB上の点です。また、∠GHB=90°で、∠FGH=∠BCFです。

三角形HFGの面積は何㎠ですか。


【 解答 】

解き方はいくつかありそうだね。

3:4:5はどこかで使うんだろうな、∠FGH=∠BCFを使ってどこかに相似を作るんだろうな、くらいは考えながら問題に入りたい。

簡単ではないと思うけど、この難易度くらいまでは、上に抜けている子たち以外も果敢に挑んで欲しい。では、いきましょう。


ここでは、Fから真下に垂線を引いて三角形HFGとの相似を作ってみる。



すると、HF:HG=4:9、がわかる。

ここまでは何も問題はない。問題はここからだ。


EF=5㎝とわかってるから、EHを絡めたい。

∠HGD=∠BEA、これは見えて欲しい。

( 鉄則4:Read more » cf.面積3 )

EはADの中点。


これらを踏まえてBEをEの外側の方に伸ばしてあげると、3:4:5の三角形が使える。




三角形IHGは3:4:5の三角形だ。


HF:HG=4:9

HG:IH=3:4

HF:HG:IH=4:9:12


△IDEと△BAEは合同

⇒ IE=BE=10㎝


IE=10㎝、EF=5㎝

IF=15㎝


できました☆


IF=15㎝

HF:HG:IH=4:9:12

HF=15㎝× 4/16=15/4㎝HG=15㎝× 9/16=135/16㎝


三角形HFGの面積

= HF×HG× 1/2

= 15/4 × 135/16 × 1/2 = 2025/128㎠


相似は習うより慣れろの側面はある。どうせこうなるんだろうな~と推測できると勝ちなんだけど、そのためには、上に抜けている子たち以外は理詰めで練習して欲しい。


よって、答えは2025/128㎠となる。


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2025-03-27

消去算5。

 【 問題 】5年生向け

あるネットスーパーでは、次の4種類の重さでお米を売っています。

  • 1袋2㎏  2550円
  • 1袋3㎏  3550円
  • 1袋5㎏  5450円
  • 1袋10㎏   9900円

今日1日で950㎏のお米が売れて、お米の売上は999500円でした。

また、袋の数を調べてみると、5㎏は2㎏の1.5倍の袋数が売れて、10㎏は3㎏の1.5倍の袋数が売れていました。

今日1日で何袋のお米が売れましたか。


【 解答 】

数字が大きいから大変だけど、問題文のとおりに淡々と式を作ってあげればいい。

※ 類題 ⇒( Read more » cf.消去算1 )

では、いきましょう。


2㎏の袋数=▢袋

5㎏の袋数=▢×1.5袋

3㎏の袋数=△袋

10㎏の袋数=△×1.5袋


としてみる。


そして、まずは、重さの式を作ってあげる。


2㎏×▢+3㎏×△+5㎏×▢×1.5+10㎏×△×1.5=950㎏

9.5×▢+18×△=950

(△は9.5×2=19の倍数かつ偶数だから38の倍数だね!気付けたら勝ちだ!テストのときは△=38と決め打ちしていいよ!)


続いて、金額の式を作ってあげる。


2550円×▢+3550円×△+5450円×▢×1.5+9900×△×1.5=999500円

÷5をしてまとめると

⇒ 2145×▢+3680×△=199900

さらに÷5をすると

429×▢+736×△=39980


、、、うん、困った、、約分できない、数も大きい、、取り敢えず並べてみる。


9.5×▢+18×△=950 … ①

429×▢+736×△=39980


、、、仕方ない、適当に、ここでは①の式を×40してみる。


380×▢+720×△=38000

429×▢+736×△=39980

⇒ 49×▢+16×△=1980 … ②


もう苦しい、、①を×8 、②を×9して決着をつける。


76×▢+144×△=7600

441×▢+144×△=17820

⇒ 365×▢=10220

▢=28


、、、計算がきついけど、小学生は頑張るんだ👍


▢=28

9.5×▢+18×△=950

⇒ 266+18×△=950

⇒ 18×△=684

△=38


まとめると、次のようになる。


2㎏の袋数=▢袋=28袋

3㎏の袋数=△袋=38袋

5㎏の袋数=▢×1.5袋=42袋

10㎏の袋数=△×1.5袋=57袋

⇒ 28+38+42+57=165袋


計算が大変だけど(>_<)、成長期の小学生の計算演習にもってこいだと思う!


よって、答えは165袋となる。


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2025-03-26

面積20。

 【 問題 】5年生向け




四角形ABCDは正方形です。

E、F、Gは正方形ABCDの辺上にある点で、AG=6.4㎝、FC=4㎝です。

三角形GEFの面積と三角形EBFの面積はともに正方形ABCDの面積の1/4倍です。

四角形GFCDの面積は何㎠ですか。


【 解答 】

前にやった問題の設定を少し変えてみた。大事な問題だから何を聞かれても大丈夫なように問題自体をきちんと把握すること。隣辺比を使いこなせるようになってから取り組んでみると良いよ。

※ 類題 ⇒( Read more » cf.面積18 )

では、いきます。


四角形EBFGの面積=正方形ABCDの面積×1/2


に着目して、前回と同様にGBとGCに補助線を引いてあげる。

すると


四角形EBFGの面積=△GBCの面積

⇒ △GEBの面積=△GFCの面積


が見える。



△GEBの面積=△GFCの面積

⇒ △ × 6.4㎝ × 1/2 = 4㎝ × ▢ × 1/2

⇒ △ × 6.4㎝ = 4㎝ × ▢

△:▢=5:8

AE:EB=3:5


ここで隣辺比を使う。


△EBFの面積

= 正方形ABCDの面積 × 1/2 × EB/AB × FB/CB

= 正方形ABCDの面積 × 1/2 × 5/8 × FB/CB


問題文に


△EBFの面積

=正方形ABCDの面積 × 1/4


とあるから


1/2 × 5/8 × FB/CB = 1/4

FB/CB=4/5

BF:FC=4:1


できました☆


BF:FC=4:1

⇒ FC=4㎝、BF=16㎝、BC=DC=20㎝

⇒ GD=20-6.4=13.6㎝


台形GFCDの面積

=(13.6+4)× 20 × 1/2 = 176㎠


3月も終わる、一生懸命に日々取り組んでいると1年なんてあっという間だと思う。1日1日の積み重ね方によって結果は変わってくるから、1日・1週間・1ヵ月を、やるべきことを見据えながら勉強に取り組んで欲しい。周りの大人たちも君たちの未来に思いを馳せて頑張ってくれるはず

6年生が受験勉強で楽しいと感じられることなんて少ないかもだけど、努力は君たちを絶対に裏切らない、一生懸命こそが君たちを成長させてくれる。

一生懸命に努力して良かった!と、きっと思えるから。


よって、答えは176㎠となる。


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2025-03-24

面積19。

 【 問題 】4年生向け



四角形ABCDはADとBCが平行の台形です。

点Eと点Fは台形ABCDの辺上にあり、AFとEC、DEとFBはそれぞれ平行で、AFとDEの交点がG、ECとFBの交点がHです。

AE=26㎝、EB=39㎝、CF=50㎝、FD=25㎝、台形ABCDの周りの長さ=280㎝です。

(1) ADの長さは何㎝ですか。

(2) 四角形EHFGの面積は台形ABCDの面積の何倍ですか。


【 解答 】

平行だらけの基本問題、相似の感覚をつかむには丁度良いね。では、いきます。

(1)

ADの長さを出しなさいとあって、ADはBCと平行だから、ADとBCを絡めて相似を作ってあげる。ここでは、外側に展開してみる。



△ADEと△BIEは相似、AE:BE=26㎝:39㎝=2:3

⇒ AD:BI=2:3


△DICと△FBCは相似、DF:FC=1:2

⇒ IB:BC=1:2


AD:BI=2:3

IB:BC=1:2

AD:BC=1:3


できました☆


AD+AB+BC+DC=280㎝

⇒ AD+65㎝+BC+75㎝=280㎝

⇒ AD+BC=140㎝

AD = 140㎝ × 1/4 =35㎝


平行線を見たら相似を疑う( Read more » cf.面積2 )

※ 類題 ⇒( Read more » cf.面積7 )


よって、答えは35㎝となる。


(2)

この問題、(2)から解いても良いね。

補助線を引かなくても台形の中に相似の三角形がたくさんあるから、(1)のように外側に展開する必要がない。

まず長さの比を書いていこうか。


△ABFとEBHは相似、AE:EB=2:3

FH:HB=2:3

四角形EHFGは平行四辺形

FH=GE

△DECと△FHCは相似、DC:FC=3:2

DE:FH=3:2


FH:HB=2:3

FH=GE

DE:FH=3:2

DG:GE:FH:HB=1:2:2:3



これで面積比の全部が出せる。


△ABFとEBHは相似、AE:EB=2:3

⇒ △ABFの面積=㉕、△EBHの面積=⑨


△ABFの面積=㉕

△EBHの面積=⑨

台形AEHFの面積=⑯


ここから始めてみる。


△EBHの面積:平行四辺形EHFGの面積

= 3:4

⇒ △EBHの面積=⑨平行四辺形EHFGの面積=⑫


台形AEHFの面積=⑯、平行四辺形EHFGの面積=⑫

△AEGの面積=④


平行四辺形EHFGの面積:△DGFの面積

= 4:1

⇒ 平行四辺形EHFGの面積=⑫、△DGFの面積=③


△AEGの面積:△AGDの面積

= 2:1

⇒ △AEGの面積=④、△AGDの面積=②


△DECの面積:△FHCの面積

= 9:4

⇒ 台形EHFDの面積:△FHCの面積=5:4

⇒ 台形EHFDの面積=⑮、△FHCの面積=⑫


△FHCの面積:△HBCの面積=2:3

⇒ △FHCの面積=⑫、△HBCの面積=⑱



できました☆


台形ABCDの面積

=2+4+3+12+9+12+18=60

平行四辺形EHFGの面積

=12

⇒ 12=60×▢

▢=1/5


もちろん、AFとECの長さから攻めてもいいね!

ちなみに、△ADGと△CBHは相似で、相似比は1:3、面積比は1:9だね。

また、△AGEと△EHBも相似△DGFと△FHCも相似、確認に確認を重ねよう!


よって、答えは1/5倍となる。


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2025-03-23

面積18。

 【 問題 】4年生向け



四角形ABCDは正方形です。

E、F、Gは正方形ABCDの辺上にある点で、EB=12㎝、FC=3㎝、AE:AG=4:3です。

四角形EBFGの面積が正方形ABCDの面積の1/2倍のとき、正方形ABCDの面積は何㎠ですか。


【 解答 】

受験算数で大事なことがある。それは自分の知ってる形(見たことある形)に持ち込むことだ。上に抜けている子たち以外は、知らない問題は解けなくても構わない。その代わり、知ってる問題はしっかりと拾うんだ。知ってる問題だけでいい、大丈夫!、それで十分戦えるから👍

見たことなさそうな問題を、自分の知ってる形(見たことある形)に持ち込むことができるかどうか、ここにかかってる。

( Read more » cf.面積6 )


では、いきます。


前にも書いたことをくり返すね。


四角形EBFGは、正方形や平行四辺形のような名前がついた四角形でもないし、対角線が直交している四角形でもない。そういった四角形の面積を出すときは、分割して三角形にしてあげるか、全体から引いてあげるかのどちらかだ。

( Read more » cf.面積11 )


次に、正方形や長方形の面積の半分について、当たり前のことを確認する。



上の色を塗った三角形の面積は、正方形・長方形の面積の半分だ。これはみんなわかるし知ってるはず。


ここで問題に戻ると、正方形の面積の1/2とあるから、四角形EBFGのGBに、そしてGCに補助線を引くことになる。

ちなみにEFではダメだ、なぜなら、EFに引くと△GEFが底辺も高さもわからずに孤立してしまう。だから、GBに補助線を引いてあげる。


ここでもくり返すよ。


補助線とは、見えなかったものを見えるようにしてくれる線のことだ。

( Read more » cf.面積2 )


GBとGCに補助線を引くことで、正方形の面積の半分の形が見えるようになった。

△GBCの面積は正方形ABCDの面積の半分だ。

そう、つまり、△GEBの面積と△GFCの面積は等しいんだ。


△GEBの面積=△GFCの面積


できました☆



△GEBの面積=△GFCの面積

⇒ 12㎝ × ③ × 1/2 = 3㎝ × AB × 1/2

⇒ 12㎝ × ③ = 3㎝ × AB

AB=⑫


AE=④、AB=⑫、EB=12㎝

⇒ EB=12㎝=⑧

AB=⑫=18㎝


正方形ABCDの面積

= 18㎝×18㎝ = 324㎠


自分の知ってる形に持ち込む=逆算していく、意識してやっていこう!


よって、答えは324㎠となる。


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2025-03-19

面積17。

【 問題 】4年生向け



三角形ABCは、∠A=60°、∠B=90°、∠C=30°の直角三角形です。

三角形ABCの内部に点Pがあり、∠APB=∠BPC=∠CPAです。

三角形ABPと三角形CAPと三角形BCPの面積比はいくつですか。


【 解答 】

小学生にとってはパズルみたいなもんだね。では、いきましょう。


∠CPA=∠APB(=∠BPC)=120°

∠A=60°


ここに着目する。



∠PAB+∠PAC=60°

∠PAB+∠PBA=60°

∠PAC=∠PBA


そう、つまり、二角相当だから△CAPと△ABPは相似なんだ。


CA:AB=2:1

⇒ △CAPと△ABPの相似比は2:1

PB:PA=1:2

⇒ PB:PA:PC=1:2:4


△CAPと△ABPの相似比は2:1

△CAPと△ABPの面積比は4:1


できました☆


△BCPの面積は△ABPの面積の2倍なんだけどわかるかな。

たとえば、△ABPをAPがCP上に重なるようにBP固定で折り返してあげるとわかりやすいかも。


△CAPの面積:△ABPの面積=4:1

△BCPの面積:△ABPの面積=2:1

△ABP:△CAP:△BCP=1:4:2


図を凝視ながら以下の点をしっかりと押さえる。


・ △CAPと△ABPは相似、相似比は2:1、面積比は4:1

・ PB:PA:PC=1:2:4

・ △ABPと△BCPの面積比は1:2


よって、答えは1:4:2となる。


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2025-03-18

面積16。

 【 問題 】4年生向け



三角形ABCの辺CAを2等分する点がD、辺BCを3等分する点がEとFで、DB、AE、AFに線を引きました。

三角形ABCにおいて、黒い部分の面積の合計は白い部分の面積の合計の何倍ですか。


【 解答 】

相似と隣辺比とベンツ切りを習った後にやる基本問題。では、いきましょう。


相似でもメネラウスでもなく、ベンツ切りと隣辺比で攻めてみる。




AG:GEとAH:HFが出せれば面積比が出せる。

慣れてしまえば手を動かさなくても頭の中でできるから早めに慣れてしまおう。

まずはAG:GEから。

と思ったけど、まずはその前に当たり前を確認。



上の図で、AD:DEが2:1だとする。


AD:DE=2:1

⇒ △ABD:△DBE=2:1、△ACD:△DCE=2:1

⇒ 四角形ABDCの面積:△DBCの面積=2:1

※ 加比の理 ⇒( Read more » cf.年齢算2 )


そう、つまり、四角形ABDCと△DBCの面積の比がわかれば、AD:DEが出せるんだ。


四角形ABDCの面積:△DBCの面積=AD:DE


それでは、AG:GEを出しにいこう。



AG:GEを出すために、GCを引いてあげる


AD:DC=1:1

⇒ △ABGの面積:△BCGの面積=1:1

BE:EC=1:2

⇒ △ABGの面積:△ACGの面積=1:2


△ABGの面積:△BCGの面積=1:1

△ABGの面積:△ACGの面積=1:2

⇒ △ABGの面積:△ACGの面積:△BCGの面積=1:2:1

( Read more » cf.面積15 )


△ABGの面積:△ACGの面積:△BCGの面積=1:2:1

⇒ 四角形ABGCの面積:△BCGの面積=3:1

AG:GE=3:1


同じように、AH:HFを出しにいく。



AH:HFを出すために、HCを引いてあげる


AD:DC=1:1

⇒ △ABHの面積:△BCHの面積=1:1

BF:FC=2:1

⇒ △ABHの面積:△ACHの面積=2:1


△ABHの面積:△BCHの面積=1:1

△ABHの面積:△ACHの面積=2:1

⇒ △ABHの面積:△ACHの面積:△BCHの面積=2:1:2


△ABHの面積:△ACHの面積:△BCHの面積=2:1:2

⇒ 四角形ABHCの面積:△BCHの面積=3:2

⇒ AH:HF=3:2


長さの比をまとめると下のようになる。



できました☆

隣辺比を使って、順々に三角形の面積割合を出してあげる。


△ABGの面積

= △ABCの面積 × 1/3 × 3/4

= △ABCの面積 × 1/4


△AGHの面積

= △ABCの面積 × 1/3 × 3/4 × 3/5

= △ABCの面積 × 3/20


△AHDの面積

= △ABCの面積 × 1/3 × 3/5 × 1/2

= △ABCの面積 × 1/10


四角形GEFHの面積

= △AEFの面積 - △AGHの面積

= △ABCの面積 × 1/3 - △ABCの面積 × 3/20

= △ABCの面積 × 11/60


黒い部分の面積

= △ABGの面積 + 四角形GEFHの面積 + △AHDの面積

= △ABCの面積 × ( 1/4 + 11/60 + 1/10 )

△ABCの面積 × 8/15

⇒ 白い部分の面積 = △ABCの面積 × 7/15

黒い部分の面積:白い部分の面積=8:7


黒い部分の面積=白い部分の面積×▢

⇒ 8=7×▢

⇒ ▢=8/7


あと、BG:GH:HDも出しておこうか。


BG:GH:HD

= △ABGの面積:△AGHの面積:△AHDの面積

= 1/4:3/20:1/10

= 15:9:6


小学生はどの子もベンツ切りを上手にやるし、慣れてしまえば手を動かさなくても頭の中で線を引いて長さの比を出せるようになる。練習では暗算力を鍛えるんだよ!


よって、答えは8/7倍となる。


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2025-03-17

場合の数14。

 【 問題 】3~4年生向け

あるお寿司屋さんでは、来店すると◯、△、▢の形をした3種類のコインのうちいずれか1枚がもらえます。5回目の来店で、はじめて3種類のコインがそろうもらい方は、全部で何通りありますか。


【 解答 】

解き方はいくつかありそうだね。大学入試の確率にも役立ちそうだし頑張ってみよう。では、いきます。


5回目ではじめてそろうのだから、5回目のコインに着目して場合分けしてみよう。


5回目のコインが◯で、はじめて3種類がそろった

1~4回目では◯のコインはもらっていない。

⇒ 1回目も、2回目も、3回目も、4回目も、△か▢のどちらかのコインをもらった。

⇒ 通り数は、2×2×2×2=16通り。でも、全部△と全部▢の2通りはダメ。だって、3種類そろわないでしょ。

⇒ 16-2=14通り

できました☆

5回目が◯の場合は14通り、であれば、5回目が△の場合も14通り、5回目が▢の場合も14通りとなる。


14×3=42通り


14通りは次のように数えてもいいね。


△△△▢ 4通り

△△▢▢ 4×3÷2=6通り

△▢▢▢ 4通り

⇒ 4+6+4=14通り


よって、答えは42通りとなる。


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2025-03-16

面積15。

 【 問題 】4年生向け



三角形ABCの辺上にDとEがあり、AEとDBの交点をFとします。

AD:DC=1:2、BE=ECのとき、△DFCの面積は△FECの面積の何倍ですか。


【 解答 】

中学生ならメネラウス一択だと思うけど、小学生はどうか。メネラウスやチェバを使いこなす小学生も立派だけど、ここでは定石どおりベンツ切りでやってみる。

等高三角形の底辺比=面積比の基本問題だから、慣れたら手を動かさずに頭の中だけでやってみること。では、いきます。


1:1に分ける線


2:3に分ける線


( Read more » cf.面積2 )


上の当たり前を踏まえて問題に戻る。



△ABFと△ACFと△BCFの面積比は、1:1:2になるんだ。


BE:EC=1:1

⇒ △ABFの面積:△ACFの面積=1:1

AD:DC=1:2

⇒ △ABFの面積:△BCFの面積=1:2


△ABFの面積:△ACFの面積=1:1

△ABFの面積:△BCFの面積=1:2

△ABFの面積:△ACFの面積:△BCFの面積=1:1:2


できました☆


△DFCの面積

△ACFの面積 × 2/3

1 × 2/3

= 2/3

△FECの面積

△BCFの面積 × 1/2

2 × 1/2

1


△DFCの面積:△FECの面積

= 2/3:1

= 2:3


△DFCの面積=△FECの面積×▢

⇒ 2=3×▢

⇒ ▢=2/3


数字が簡単だから暗算演習にもってこいだね!目で追って思考する!

あと、△ABCの面積と△DFCの面積も比べてみると


△DFCの面積

=△ABCの面積 × 1/4 × 2/3

= △ABCの面積 × 1/6

⇒ △ABCの面積:△DFCの面積 = 6:1


になるね。

これも練習では暗算で頑張る!


よって、答えは2/3倍となる。


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